滝和也

ジュラシック・パークの滝和也のレビュー・感想・評価

ジュラシック・パーク(1993年製作の映画)
4.0
カリブの海賊は
客を喰わないからな。

これがもう25年前の作品
になるんですね(^^)

「ジュラシックパーク」

レディ・プレイヤー1を見たおかげでGW中、もう他のものを見る気が全く起きず、もう最終日。考える映画じゃなくてスカッと楽しいやつを(笑) 

あらすじはごく簡単に。琥珀に閉じ込められた白亜紀の蚊の中にあった血液から、DNAを採取、恐竜を蘇らせた。それをテーマパークに。開園前の最終調査に招かれた人々に事故が起こり…。

マイケル・クライトンの原作を元に現代に蘇る恐竜を当時の最新技術を使い映像化した今作。アニマトロニクス(ロボット)とCGを用いて作られた映像はリアリティに富み、当時大ブームとなりました。リアルタイムで見ていましたので、その技術に驚いたものです。80年代後半から出始めたそのCG合成技術は今作を持って一つの形となり、現在のCG全盛へと繋がっているのでしょう。

ただ今回見てみて、その演出の巧みさにやはりスピルバーグの旨さを感じますね。現在ほどまだ進歩していない技術は高額で且つ粗がありましたし、演出がそれを、カバーしている気がします。

基本線として最近TVシリーズ化されたウェストワールド(西部劇のテーマパークのアンドロイドが人を襲う)のアイデアにスピルバーグのジョーズが加えられているプロットなんです。

となれば当然、スピルバーグが得意とする分野です。冒頭、ゆっくりと大画面に現れるブラキオサウルス。中々姿を見せない危険な肉食恐竜たち。引っ張り方は正にジョーズですね。粗を雨と夜に隠し、最大の迫力を持って現れるTレックス。利口で危険の前ふりから、真打ちとして現れるラプトルの群れ。この後作られるシリーズのサスペンス、アクションのお約束は、ほぼここで作られています。

またあざといほどの子供たちの登場と悲鳴要員としての使い方は、この作品が子供たちに向けて作られた事も表していますね。勿論子供の頃の夢や冒険を忘れていない大人たちに向けてもですが(^^)

主演はサム・ニールとローラ・ダーン。お、スター・ウォーズの最新作にもローラはいましたね。中々キュートな学者さん役。ジェフ・ゴールドブルムがもっと活躍した印象だったんですが、次作か(笑)

この先の作品と比べたら、出てくる恐竜の量も種類も少ないのですが、迫力や緊張感は充分。原点となる作品はやはり面白い。スピルバーグの夢を与えてくれる作品はいつ見ても童心に帰らせてくれます(^^)
滝和也

滝和也