たけちゃん

ヒューゴの不思議な発明のたけちゃんのレビュー・感想・評価

ヒューゴの不思議な発明(2011年製作の映画)
5.0
役に立てるのは、今しかない!


マーティン・スコセッシ監督 2011年製作
主演エイサ・バターフィールド


いよいよアカデミー賞の発表が2週間後となり、僕も気持ち高めようかとアカデミー賞作品を鑑賞です!
英国アカデミー賞作品賞は「ROMA」でしたね~。
あと、今年のグラミー賞は映画絡みの作品が多かったんですよ。
まずは「アリー/スター誕生」でレディー・ガガとブラッドリー・クーパーが「シャロウ」で最優秀ポップデュオ・パフォーマンス賞を受賞していました。
また、ラップ・パフォーマンス部門では「ブラックパンサー」の「King's Dead」が選ばれました。
やったね\(^o^)/
そして、今年の最優秀レコード賞はチャイルディッシュ・ガンビーノの「This Is America」が取りました!
しかも楽曲賞とのW受賞。
このチャイルディッシュ・ガンビーノって言われても分からない方がほとんどだと思いますが、本名を聞くと、えっ!って思われるかも。
このチャイルディッシュ・ガンビーノの本名はドナルド・グローバーです。そう、「ハン・ソロ」でランド・カルリジアン役をやった彼です\(^o^)/
実はラッパーとしてもすごい人気で、この「This Is America」はビルボードで初登場1位となった曲です。
この曲、MVがとんでもない問題作で、これが最優秀レコード取るとか、すごい( ˘ ˘ )ウンウン

さて、今年のアカデミー賞はどうなるんでしょう(^-^)



そんなわけで、盛り上がってきた僕は、今日はこちらを観ました「ヒューゴの不思議な発明」( •̀ω•́ )و✧
実は未見でした(*^-^*)ゞテヘヘ

なんかねぇ、実は僕、アカデミー賞作品と相性が悪いので、ちょっと敬遠しちゃうのよ~(笑)
公開当時も今ひとつ惹き付けるものがなくてスルーしました( ¯−¯ )フッ
子供向けって煽りがダメだよね~。
これは大失敗!
今作、とんでもなく素晴らしい映画でした。


映画好きのための作品ですよね。
僕は映画にファンタジーを求めてます。
映画で現実を見せられるのは、あまり好きではありません。それも映画のひとつの目的だとは思いますが、僕は好まない。
だって、映画って、マジックなんです。
現実にはないものを現実のように見せる。
だから、こちらも気持ちよく騙されたい( ˘ ˘ )ウンウン
ジョルジュ・メリエスが元々手品師だったというのは納得ですね。そのテクニックを映画に応用して見せたんです。当時の人たちは驚いたことでしょう。僕もいつでもそうでありたい(^-^)



ストーリーは、「月世界旅行」で知られるジョルジュ・メリエスのエピソードをモチーフに、ヒューゴ・カブレという少年との出会いを描いたもの。

原作はブライアン・セルズニックの書いた「ユゴーの不思議な発明」です。この刊行後すぐに、スコセッシを想定して映画化権を買い取られたというのだから、すごい。

そして、スコセッシもそれに応える素晴らしい演出でしたね。スコセッシ初の3D作品として撮られた作品でもあるし、あのキャメロンが褒めたというなら劇場で観たかったなぁ。

オープニングから素晴らし過ぎます!
あの歯車とパリの街を重ねるのは素敵だ!
色使いとかも本当に好きでしたね。
映像は本当に美しいし、1930年代のパリを再現した美術は素晴らしかった。アカデミー賞美術賞や撮影賞などを取ったのも頷けます。


そして、テーマが素晴らしかった。
映画の草創期に一時代を築いたメリエスでしたが、大戦の影響で、人々の嗜好も変わり、忘れられていく。
そして、全てを手放し、過去を忘れ、過去を呪い、おもちゃ屋としての人生を歩んでいました。

一方、ヒューゴも探しているんです。
父を失い、駅裏に隠れ住む生活の中。
自分が世界に必要とされる人間なのか、と。

そのヒューゴとの出会いが、過去を避けていたメリエスを再び前に向かわせることになる。実にいいストーリーでした。



今作は役者も素晴らしかった。
ジョルジュ・メリエス役はベン・キングズレー。
演技巧者な方なので、若い時の撮影シーンや老いてからの姿など、本当に上手かった。


駅の公安官役がサシャ・バロン・コーエン。
彼がまたすごく良かった。
チャップリンやキートンを意識したそうですが、当時のコメディを彷彿させる役作りで、この人も上手いなぁと感心しましたよ。


そして、今作での注目は、やっぱりクロエ・グレース・モレッツちゃん。主演のエイサ・バターフィールドくんと同い年でしたが、目を惹く演技なんですよね~。やっぱり凄いなぁ、この子( ˘ ˘ )ウンウン


他は、ヒューゴのお父さんがジュード・ロウ。
でも、出番ちょっぴりで、少し寂しい。

花売りのリゼット役がエミリー・モーティマー。
「メリーポピンズ リターンズ」でジェーン・バンクス役をやってましたね。
僕、エミリーの笑顔が好きなんですよね。
癒される顔なんです。
今作でもいい役どころでした。


ハワード・ショアの音楽がまた素晴らしい。
アコーディオンの音色がパリを彩りますよね~。

全てのバランスも良くて、僕は久しぶりに合うアカデミー賞作品に出会えました!