映画大好きザウルスくん

ドロップ・ゾーンの映画大好きザウルスくんのレビュー・感想・評価

ドロップ・ゾーン(1994年製作の映画)
2.8
スカイダイビングを駆使して政府の機密を強奪する犯罪組織を捕まえるべく、連邦捜査官のスナイプスもスカイダイビングを練習する…。この概要を聞いただけでお分かりかもしれませんがなんか変な映画でした笑

本作の主題であるスカイダイビングはアクション映画との噛み合わせがかなり悪かったように思えました。スカイダイビング絡みの描写は『トップガン』に近いような空を飛ぶ緊張感や爽快感、青春感がメインになっているのに対しアクションシーンは主に『ダイ・ハード』を意識した作りになっていて、全体的にバランスが悪かったです。また敵の犯行に毎回スカイダイビングが使われていましたが、そもそもその犯行が成り立つのか?無駄に目立ちすぎではないか?とても気になりました。

もちろんスカイダイビング自体が持つ魅力があるので退屈はしないのですが、スカイダイビング中に活躍するのはスナイプス以外のスカイダイバー達なのでスナイプス主演作としては微妙だし、さらに言えば本作のスカイダイビングシーンは全てスタントマンがやっているのでスナイプスが持つ身体能力が活かされている訳でもありません。スナイプスの格闘面では途中までは無双ファイトをしていたものの、終盤のモロに『ダイ・ハード』をパクった高層ビルでの闘いになると急にジョン・マクレーンのようなヤケクソで頑張る努力派ファイトに変わっていて、さっきアッサリ倒した相手に苦戦するような統一感の無さも目立ちました。

20年以上後に作られた作品と比較するのは野暮なことですが、本作を観て改めて思ったのは『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』のトム・クルーズのスタントってガチでスゴかったんだなということでした。あそこまでやらなくていいにしても、スカイダイビング×アクションで映画を作るなら何かしらの工夫は欲しかったかなと思います🪂