藤原直樹

ホーボー・ウィズ・ショットガンの藤原直樹のレビュー・感想・評価

4.5
ある町にやってきた流れ者。その町では盗人やヤク中、娼婦や暴漢が屯し警察までもがマ フィアの手中にあった。理性の欠片もなく人を平気で殺す者たち・・・それを見かねた流れ者はショットガンを手に町のゴミを一掃してい く。

ロドリゲスの「マチェーテ」に続いてフェイク予告編から生まれたバイオレンス作。 「ブレードランナー」のルトガー・ハウアーが主演だが、物凄く渋い演技を見せてくれている。 自分は暴力じゃ何も解決しないという考え方だが、こういう悪人を殺すのに理屈は要らねー とかやらなきゃやられるという勧善懲悪な内容も悪くない。 とにかく"ホーボー"が悪人を殺していく姿に浸る作品なのだ。 細かいことは気にしなくて良いと思う。

全体的にはコミカルに仕上がっていてロボットが出てくる辺り笑ってしまった。 "五分に一度のショックシーン"とは嘘ではなく、嫌になるほどの流血描写と人体破壊描写の数々には驚かされる。 スクールバスに乗った子供たちを火炎放射器で丸焼きにするシーンはさすがに引いたが・・・ 。

コントラストの強い映像で少々見辛いのだが 、このジェイソン・アイズナーという監督はセンスがあると思う。

グラインドハウス風の演出はそこまで目立たなかったが、逆に良かったかもしれない。
藤原直樹

藤原直樹