過酷な自然の中に取り残された姉弟がアボリジニの青年と旅をするドラマ。
編集による意味付けが重要視されてい
る。
生と死、文明社会と自然など対比や反復が巧く機能している。
美しく、ゾッとするほど広大な自然。
その大自然を前にして無力な人間のちっぽけさ。
ここに文明社会への痛烈な風刺が全編に散りばめられている。
動物を殺生する描写が多いので苦手な人は注意すべき。
動物愛護団体が黙っていないだろう、、、しかしそれらの映像は人間が直接的でないにしても常に何かの命を奪って生きながらえているという事実を我々に突きつけてくる。
生態系を破壊し、自然を踏み躙る人間。
物やテクノロジーに依存しきった物質主義の文明社会。
我々は文明の発達と共にかけがえの無いものを失ってしまったのではないか?
そんな事を考えながら切ない気持ちになるラストシーン。
もう一度観たくなった。