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明日に向って撃て!のmiwanのレビュー・感想・評価

明日に向って撃て!(1969年製作の映画)
3.9
紺色に近い青色がとても綺麗な作品だった。

1890年代の西部が舞台。
頭の回転が速く楽天家の泥棒ブッチ・キャシディ(ポール・ニューマン)と、銃の名手でクールで慎重派の強盗サンダンス・キッド(ロバート・レッドフォード)の二人組は、憎まれ口を叩き合いながらも手を組み、列車強盗で大金を手に入れる。
すると、襲われた鉄道会社は名うての刺客を雇い二人を追い詰める。ブッチは、かねてよりの夢であったゴールドラッシュに沸くボリビアへ逃げ、そこで荒稼ぎしようとサンダンスを誘う。サンダンスのガールフレンドで教師のエッタ(キャサリン・ロス)も加わり彼らはボリビアへ向かう。しかし、ボリビアはブッチの想像とは異なり、貧しい国であった。そして2人はたちまち銀行強盗に戻ってしまう。

畑仕事も酪農も性に合わず、堅気の仕事には一生就けないことは一目瞭然の二人。真面目でしっかり者のエッタが、そんな二人を咎めるのかと思いきや、思いっきり仲間になっていたのが一番びっくりした。
最後まで夢を見て、最後まで目の前には逃げ道があることを疑わず、でもその道は破滅への道だということも知っていたに違いない。

一瞬の満ち足りた時間は、セピア色の写真の一枚一枚であるのが儚く物悲しい。
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