しぇんみん

4デイズのしぇんみんのネタバレレビュー・内容・結末

4デイズ(2010年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

"米国のどこかに仕掛けられた3つの爆弾を発見せよ"

逮捕後の状況をも戦略として、拷問覚悟の上で捕まったテロリスト"ヤンガー"。

義務としてテロリストを拷問し、その場所を吐かせようとする特別尋問官"H"。

爆弾の在り処を特定することが至上命題とされても、人道的に拷問反対を唱えるFBI捜査官"ブロディ"。

本作は、この3人の心理戦のみで描かれるサスペンスだ。

拷問室で次第にエスカレートする拷問に、国家を守るには何をしても良いのか、最終的には人とは何か、を考えさせられる。

しかしながら、"H"の「拷問=尋問」に説得力が無い。彼の行為にまるで意味が無い。拷問の効果に伴う結果が得られず、ただ肉体的な痛みを与えているだけに思える。

"ヤンガー"が隠すものを炙り出すためだとはいえ、"H"は「こいつは絶対に口を割らない」と最初から理解していた訳で、最後まで「なるほど、それなら、」と思えないのだ。

また、"ブロディ"の心情や行為も、人としては理解できるが、FBI捜査官という国民の命を預かる立場の人としては、資質を問いたくなる。ただ、あの状況で「人間」「捜査官」どちらの心情が正解かと言われると答えに困ってしまうのだが。

ラストも、カタルシスもなく完全なサラッとバッドエンド。
これで終わり?って感じで拍子抜けだった。

ただ、次はどうなる?と観客の気持ちを引っ張って行く展開は良く最後まで飽きずに観れたので、観て損は無いと思う。

2016/08/29
しぇんみん

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