このレビューはネタバレを含みます
何度でも見返したくなるオシャレな暴力映画。
パルプ・フィクションと同じく時間軸がバラバラな短編を何本か一気に続けて上映するシステムだが、パルプ・フィクションとは違い時間軸の差が大きいため正しい順番は分かりやすいだろう。
基本的にモノクロだが時々女性の唇や瞳の色など一部分がカラーになる演出がオシャレ。血が真っ白なのも良い。おそらくそのまんま赤だったらグロすぎただろうね。
短編なのでブルース・ウィリスのストーリー以外はそれぞれに微妙な繋がりしかない。だが基本的には「権力VSはぐれ者」の構図を取っており、悪が明確になっているためそれぞれの話は非常にわかりやすい。ストーリーは分かりやすく、殺しは激しくがこの映画の持ち味だ。
個人的にはクライグ・オーウェン演じるドワイトが主役のビッグ・ファット・キルが1番好きだ。ドワイトと頭にガバメントのバレルが刺さって死んだベニチオ・デル・トロ演じる刑事のジャッキーボーイの会話シーンは緊張感があるがどこかコミカルで面白い。
あまり考察などをせず、観たままを楽しむという暴力映画の正しい楽しみ方ができる作品である。「うわっ、また殺したよ」、「あっ、コイツ死ぬぞ」それでいい。