あーさん

クレイマー、クレイマーのあーさんのレビュー・感想・評価

クレイマー、クレイマー(1979年製作の映画)
4.0
この尋常でない暑さに新作は諦め、自宅でのんびり録画していたものを鑑賞 ♪

タイトルのクレイマー・クレイマーとは、クレイマーVS.クレイマーだったのか、と初めて知る。

ギターとマンドリン?のシンプルな音楽が印象的!オープニングもエンディングも同じなのだけど、良いなぁ。。
1970年代の雰囲気が画面の中に溢れていて、懐かしい気持ちに。

ダスティン・ホフマン×メリル・ストリープが夫婦なのだけど、二人とも素敵!
今も輝いているけど、この頃は俳優としてピークなんじゃないだろうか。キラキラしてるし、演技間違いないし。。

そして、7歳の息子ビリー役の子がめちゃくちゃかわいい!
シャツとパンツ姿なんてかわい過ぎ〜!

夫婦のすれ違い、、
これはもう、良いとか悪いとか他人が口を挟むことではない訳で。
が、しかし、精神的に参ってしまったとはいえ、母親が子どもを置いて出て行くというのは、結構センセーショナルだなぁ。。
そんなつもりはなくても母親に捨てられた、と子どもは感じて、どうしても心の傷になるよね…。

けれど、元を正せば夫が妻に無関心、という夫婦の問題があるのだ。。
母親だけが責められることでもないんだよなぁ。

この件に関して夫婦どちらかだけが悪い、と糾弾するでもなく、そうなるにはそれぞれの言い分がある、そして、子どもを愛する気持ちは同じはず、、とその辺のバランスがとても上手く描けていたと思う。
夫が今まで気づかなかったことを理解したら、すぐに切り替えてそのモードになれるのはすごい!と思った。
育児の手助けにどちらの親も出てこないのは、たまたまなのか、アメリカだからなのか。
そんなに簡単なことではないだろうけど、最後にこんな風な関係でいられたなら、理想の離婚じゃないかな。。


噂のフレンチトーストのシーン、やっぱりいいな!
二回出てくるのがミソ。

そんなに急に人は変わるのだろうか?と思わないでもないけど、ボタンの掛け違いってことなのかな。壊れた夫婦はそう簡単に戻らない。
つくづく夫婦の対話って大事だなと思った。





ちょっと独り言。。

自分は"離婚したい"とそこまで切実に悩んだことはないけれど、主人公と同じ理由で離婚したいと悩んでいた母親のもとに育ったので、より一層ビリーの健気さに心が痛んだ。
だから、"女性の自立"とか"自己実現"とか
そういうものを追求している人のこと、あまり好きじゃない。
専業主婦をゴリ押しする訳でもないけれど、仕事で認めてもらえる環境ってそんなに甘くないし、自分は器用な方ではないので、、それに子育て真っ最中の時はそんなこと考える余裕もなかった。
子育ても家事も立派な仕事!一つ一つを時給に換算したら、パートナーと同等とはいかないまでもそれなりの収入になるんじゃないだろうか?同じ働きを外でできるかというと、できないだろうなと思う。
仕事でも成功して子育ても家のこともやって…なんて人は一握りだと思うし、助けてくれる人がいないと無理なんじゃないかなぁ。。
"女性が輝く社会"とかスローガンだけが一人歩きするのでなく、それぞれが自分にとって幸せな生き方ってなんだろう?って考えることが大切なんじゃないかな。

そして、男性も女性もわかり合って尊重し合い、お互いが輝く社会がいいな♡

途中から一緒に観ていた20歳の息子もダスティン・ホフマンがカッコいい!と。
わかってるねぇ!
バイトやサークルに忙しくしていたけれどたまたま試験で家に居て "映画もっと観なきゃなー"だって。"そうだよ!人生のヒントが詰まってるからたくさん観た方が良いよ!"
久々にまともな親子の会話、したかも ♪
あーさん

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