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オアシスのmaverickのレビュー・感想・評価

オアシス(2002年製作の映画)
4.0
『ダンサー・イン・ザ・ダーク』くらい衝撃を受けた。軽くトラウマ。評価の高さは知っていて、知り合いからも勧められたので鑑賞してみた。評価されている作品なのは納得。圧倒される。このレベルの映画が作られる韓国の凄さを思い知った。ただ好きな作品かというと自分はそうじゃないと答える。鑑賞しながら苦しいし、体力気力を削られる。どんどん鬱になっていった。無情という言葉が本当にぴったりだと思った。現実は残酷である。ただただ無情さを見せつけられるような辛さがある。何故こんな辛い映画を作るんだろう。それはこういう作品にすることで強烈なメッセージ性を表現したかったのだと思う。ささやかな幸せ、微笑ましい場面もたくさんあるが、綺麗な話で誤魔化そうとしない所が本作が圧倒的に優れている部分だ。演者にも衝撃を受ける。女優の鬼気迫る圧倒的な演技力は誰もが度肝を抜かれるだろう。少しでも綺麗に映ることばかり考えているような女優さんらには、この演技は出来ないだろうね。これぞ女優魂で凄まじかった。彼女だけでなく出演者みんながレベルが高かった。だからこそリアルで芝居だと感じなくて、人間の嫌な部分をまざまざと見せつけられて気分が滅入ってしまった。ジャケットの爽やかさからは想像もつかない爆弾のような破壊力を持った作品だった。個人的には好きじゃないけど、こんな凄い作品ははそうそうないと評します。
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