滝和也

モスラの滝和也のレビュー・感想・評価

モスラ(1961年製作の映画)
3.7
モスラ〜ヤ、モスラ〜
ドンガン、カサ〜クヤン
インドム〜♪

これ二度目だな(^^) 夏休み突入記念特撮シリーズでございます。東宝特撮陣が送る、一大怪獣ファンタジー、モスラ!本田猪四郎監督、円谷英二特技監督のコンビが送り出した怪獣群の中でもゴジラに次ぐ人気を誇るモスラのデビュー作品です。

核実験場と化したインファント島に、原住民が存在している?その調査のため、核実験を行ったロリシカ国と日本が合同で調査隊を派遣。そこで彼らは体長30センチの小美人と出会う。ロリシカ人のネルソンは彼女らを誘拐。見世物にして稼ごうと企む。だが彼女達は歌を歌い続けていた…モスラに呼びかけるように。

この作品もゴジラと同じく、簡単にモスラは出ません。キチンと人間の傲慢さ、勝手さを歌い上げ、カタルシスを作り登場となります。ドラマパートがキチンと作られてますから、モスラの善玉的な存在が印象付けられ、次作以降もキャラクターが定着しています。

ただ登場してからは怒涛の展開。特撮技術の粋を集めたモスラ進撃が見ることができます。今はなき東宝大プールにて撮影された海を行くモスラ対東宝自衛隊空軍。モスラのくねる動きが素晴らしい。またダム破壊の迫力はかなりのもの。東京を蹂躙し行くモスラ幼虫のシーンはミニチュア破壊が素晴らしい。精巧な模型が作られており、迫力が違います。また有名な東京タワーの破壊〜繭化〜羽化のシーンは美しいです。成虫になりし後は極彩色の羽根のしなりがもう芸術。その操演技術は平成版すら凌駕しています。

出演者も超豪華。主演チームに新聞記者で幕末太陽伝のフランキー堺。モスラと言えばこの方、小泉博。カメラマン役で華を添えるは香川京子様。お馴染み双子のピーナッツ演じる小美人を助けるため、イキイキと演じているのが素晴らしい。ピーナッツのハーモニーが素晴らしく、神秘性を高めてます。博士役で上原謙。加山雄三さんのお父さんですね。新聞社デスクに志村喬、黒澤映画、ゴジラと言えばこの方でしょう。

シンプルな話ながら、演者の熱演と特技チームの活躍により、見事なファンタジー特撮映画にしあがっており、子供さんと一緒に安心して見られる映画ですね。是非夏休み楽しんで頂ければ幸いです(^^)
滝和也

滝和也