戦時中パリを逃れた映画人達によって制作されたというだけあって、鬼気迫るものを感ぜずにはいられない映画。
有無を言わさぬような、凄まじい力を持った映像の連続に圧倒される。
19世紀パリの空の下、綱渡りをする芸人の周りにひしめく群衆。冒頭、舞台の様に幕が上がり、そこに広がる壮大な景色に一気に引き込まれる。
ジャン・ルイ=バロー演ずる芸人バチストによる劇中劇も、彼やスタッフの気概を感じるような、胸に迫ってくるものだった。
4K上映ということで劇場で存分に堪能することができた。
今後「映像が美しい映画」を聞かれることがあれば、真っ先にこの映画を挙げる。