しろくま

HACHI 約束の犬のしろくまのレビュー・感想・評価

HACHI 約束の犬(2009年製作の映画)
3.7
《この犬は普通の犬じゃない》
〝秋田犬という特別な血統種だ。君が飼わないか?この犬はもう決めているよ。自分の面倒を見るのは君の仕事だとね。君がそいつを見つけたのか。彼が君を見つけたのか。運命だよ〟

木箱の中にいたのは一匹の茶色い子犬。荷札がついているけど送り主の〝ヤマナシ〟それしか読めないため、届けようがない。このままだと保健所に連れていかれ、貰い手が見つからなければ、2週間後に殺処分されてしまう…。

犬の首輪にはタグが付いていて、そこに刻まれていた〝八〟という漢字から〝ハチ〟と名付けられた子犬は、偶然保護したパーカー・ウィルソン教授(リチャード・ギア)が育てることに。いたずら好きのかまってちゃんだけど、とても可愛く、あふれるような愛情を受けてすくすく成長。やがて、誰に教わることなく、毎朝駅までパーカーを見送り、夕方5時には迎えに行くように…。

本作は、忠犬ハチ公の実話をもとに作られた仲代達也さん主演の〝ハチ公物語〟のハリウッドリメイク。仲代達也さんもリチャード・ギアさんもハチと一緒にいる時は、いつも話しかけていて、可愛がっているのが伝わってくるね。教授が亡くなっても、いつもの場所で何年も待ち続けるハチ。だんだんと薄汚れて、老いてきても待つことを止めない。そんなハチのけなげな姿が、観る者の胸を締め付ける感動作。エンドロールで、上野英三郎教授とハチの実話&渋谷駅のハチの銅像が紹介されてリスペクトが感じられるのもいいね。

エンドロールで流れるのは青山テルマさんの〝忘れないよ〟。〝忘れないよ。だから今日もあの日のように待っているよ。寂しいけど大丈夫。おかえりって包んでくれたあったかい胸の鼓動が聞こえそうで…〟って映画の内容とリンクしている歌詞なので、いろんなシーンが思い出されて涙が出そうになったよ。なんて素敵な曲なんだろう。

視聴メモ:2023.12.23/189/図書館ⓄDVD
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