たけちゃん

チェンジリングのたけちゃんのレビュー・感想・評価

チェンジリング(2008年製作の映画)
4.0
これでやっと、確かなものをつかみました!


クリント・イーストウッド監督 2008年製作
主演アンジェリーナ・ジョリー


勝手にお知らせシリーズ「今日は何の日」
少し過ぎましたが、一昨日、6月4日はアンジーことアンジェリーナ・ジョリーのお誕生日。昨年は「マレフィセント」をレビューしていましたね。
昨日は劇場に行ったので、レビュー出来ずヘヘッ(´∇`)


【アンジェリーナ・ジョリー】
1975年6月4日、カリフォルニア州ロサンゼルス生まれ。お父さんは俳優のジョン・ヴォイト。生まれて直ぐに両親は離婚し、母に育てられましたが、後にジョン・ヴォイトとの親子共演もありましたね。
でも、お父さんが俳優だからということではなく、映画好きのお母さんの影響で俳優の道へと進んだとか。血もあるんだろうなぁ。
14歳でモデルになり、16歳で舞台デビュー。
20歳で初主演の「サイバーネット」に出演と、順調なキャリアに見えますが、家庭環境もあり、自殺傾向のある鬱状態におかれたそうで、かなり苦労したようです。

生い立ちが原因とは言いきれませんが、3度の結婚は3度とも上手く行きませんでしたね。
僕はブラピとの結婚は喜んだんですよ~。
世紀のカップルと思ったし「Mr. & Mrs. スミス」が大好きだったんで。
個人のことは他人がとやかく言えませんから、今が幸せなら良いんですが、すごく残念です。



僕がアンジーと出会ったのは、おそらく1999年の「ボーン・コレクター」だと思いますが、これはデンゼル・ワシントン目当てで観たんです。でも、眼力もあり存在感のある女優さんだなぁと強く印象に残りました。
アンジェリーナ・ジョリーという名前できちんと認知したのは2001年の「トゥーム・レイダー」ララ・クロフト役ですよね。
もうこの作品、大好きで、今日もそれをレビューしようと考えたんですが、「クリント・イーストウッド作品巡りの旅」を思い出し、「チェンジリング」に変更しました( ¯−¯ )フッ






さて、映画です。
いや、辛い辛すぎる(> <。)
こんなとんでもない話ってあります?
でも、実話なのはもちろん、アメリカには実際にこんな話、いくらでもあるんでしょうね。その現実に驚きます。アメリカでは、今も1日に2000人が誘拐されているという話もありますから。

他国の話ばかりではありません。
子供がいなくなる話は、胸が苦しくなります。
昨日、横田滋さんが亡くなりましたが、拉致問題なんかも見過ごせない話ですよね。
どれも同じ子を持つ親として、看過できないことです。本当に犯罪のない世の中に、特に未成年の悲しい事件のない世の中になって欲しいです。



この映画には2つのストーリーがありました。
ひとつはもちろん、キッドナッピング(誘拐)
児童誘拐に関するものは1つとして許せません。
このアンジェリーナ・ジョリー演じるクリスティン・コリンズの息子ウォルターが誘拐された事実。そして、その犯人のゴードン・ノースコット。本当に許せない。
この事件だけでも十分酷いし、映画として訴えるものがあります。

でも、今作はそれだけじゃないんです。
もうひとつが組織による隠蔽なんですよね。
警察を始め、手柄をたてたい様々な人間が自得を求めて話をでっち上げ、事実を隠蔽する。
個人的には、そちらにより怒りが湧きました。

実話なので、調べれば直ぐに色々な資料が出ますが、この後はネタバレ含むので、少し間をとって書きますね。










この映画は1920年代後半に起こった「ゴードン・ノースコット事件」を下敷きにしています。
映画では全て実名で登場しますので、クリスティンもウォルターも実名。この事件の犯人がゴードン・ノースコットなんです。性的虐待や殺人など20名以上の子供が犠牲になったとか。逮捕された時に、彼はまだ21歳で、映画には出てきませんでしたが、事件には母親も加担していたとは!
そして、23歳で死刑を執行されているんです。

でも、犯人逮捕で終わりではないのが、この事件のとんでもないところで、それがアンジーが演じたクリスティン・コリンズの件でした。

連続誘拐事件でもあり、全米中の注目を集めていた事件ですから、警察も威信をかけて捜査にあたっていました。そして、発見されたウォルター。
ところが、彼は別人だった……。


いったん息子が見つかったと言われたクリスティンが違う子どもに引き合わされた時の絶望は、如何程でしょう。子供を2度失ったようなものです。
更に、追い打ちをかけ、彼女を精神病扱いするとは……。残酷すぎますよね。

どんなに離れていても、自分の子供は間違えませんよ。それは絶対に!
警察はよくそんな主張をしたものです。別の子供を都合よくウォルターに仕立て上げるとは!
そして、母親を精神病に仕立て、病院に送るとは……。

その病院での扱いと会話も酷い。
人の尊厳を奪い取る仕打ちです。
今はかなり精神医学が進みましたが、フロイト以降で考えてもまだ100年ほど、多くの誤解もあり、とんでもない治療が施されてきたのは、映画でもたくさん描かれてきましたもんね。

有り得ない!
でも、実話なんだもんなぁ。
本当にショックです。



それにしても、犯人のゴードン・ノースコットを演じたジェイソン・バトラー・ハーナーは似てたなぁ。犯人の写真にそっくりで、驚きました。

この映画で1番好きだったのは、アンジーを除くと、弁護士のハーンなんですよね。彼の弁舌と行動力は賞賛もので、誰かを助けるべき時にこうありたい!と強く思いました。

今作のクリント・イーストウッド監督の演出は力強かったなぁ。ハッピーエンドとは言えないけど、ラストが絶望的じゃなかったのも良かった( ˘ ˘ )ウンウン
息子のために戦うアンジーも素晴らしかった!
本当に"希望"が持てましたね( •̀ω•́ )و✧



遅れてゴメンなさいね。
アンジー、お誕生日おめでとうございます🎊🎊🎊🎊