たけちゃん

ゴジラVSキングギドラのたけちゃんのレビュー・感想・評価

ゴジラVSキングギドラ(1991年製作の映画)
4.0
奴はもう一度、我々のために戦ってくれる……


監督、脚本 大森一樹 1991年製作
主演 中川杏奈、豊原功補


「GODZILLA : King of Monsters」の余韻冷めやらぬ中ですが、僕はなかなかアンビヴァレントな思いに捕らわれて、素直に喜べていません(-_-;)
でも、ゴジラ映画としてどうかはさておき、映画として面白かったのは否定しませんよ。

そして、これが観たくなりました。
「ゴジラVSキングギドラ」\(^o^)/


【このレビューは「GODZILLA キング・オブ・モンスターズ」のネタバレが含まれています(笑)】






東宝創立60周年記念作品
平成ゴジラVSシリーズ第2弾です。
第3弾は先日レビューした「ゴジラVSモスラ」ね。
「ゴジラVSビオランテ」が、その評価とは裏腹に興行収入は伸びなくて、東宝はスター怪獣をもって巻き返しを図ります。
それが「ゴジラVSキングギドラ」です。
このヒットがあったから「ゴジラVSモスラ」も作られたわけで、その功績は大きいのよ( ˘ ˘ )ウンウン



さて、映画を語る前に、ちょいとキングギドラをまとめてみましょう。


【キングギドラとは?】

キングギドラの元になったのは、ヒドラ(Hydra)だと言われてます。←諸説あります
ギリシャ神話に出てくる怪物ヒュドラーは、巨大な胴体に9つの頭を持つ大蛇の姿をしていたが、後に前足や後ろ足、翼までもが描かれるようになったそう。
MCUでもお馴染みヒドラは、その頭を切っても、そこから再び頭が生えてくる不死身の怪物。

また、当時、怪物や怪獣などには「ガ行音」や「ダ行音」などの濁音が使われることが多く、この「ヒドラ(Hydra)」をガ行化して「ギドラ(Ghydrah)」になったんですね。

でも、そこから頭を3つ、しっぽを2つ、翼を持つ金色のボディにしたのは本当に素晴らしい。これ以上ないカッコ良さ!
ヴィランが強ければ強いほど、主人公が輝くよね。


【キングギドラ登場史】

「三大怪獣 地球最大の決戦(1964)」
→キングギドラ初登場。金星を滅ぼして、地球にやってきた宇宙怪獣。金星から来たので金色に塗られたんだって。
今作に登場する三大怪獣は、ゴジラ、モスラ、ラドン。すなわち、KoMのモデルだね。

「怪獣大戦争(1965)」
→怪獣大戦争とあるけど、地球人とX星人との宇宙戦争ね。

「怪獣総進撃(1968)」
→怪獣ランドに集められ、平和に暮らす怪獣たちが、「忠臣蔵」の吉良上野介から名づけられたキラアク星人に操られるのを阻止するストーリー。

「地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン(1972)」
→わぁお、大好きガイガン……シツレイ
第二次怪獣ブームに湧き、東宝チャンピオンまつり作品として製作された1本。僕のリアタイゴジラ。
すっかり正義の怪獣となったゴジラが宇宙怪獣のガイガン、キングギドラと戦います( •̀ω•́ )و✧

「ゴジラVSキングギドラ(1991)」←今作

「モスラ3 キングギドラ来襲(1998)」
→平成モスラ三部作の最終作。モスラがキングギドラと空中戦を繰り広げるのが見所です。

「ゴジラ モスラ キングギドラ 大怪獣総攻撃(2002)」
→なんと、今作のキングギドラは護国聖獣としてゴジラから日本を護る立ち位置で登場。設定としては1番キングギドラらしくない。八岐大蛇(ヤマタノオロチ)で良かったのにね。

「GODZILLA 星を喰う者(2018)」←アニゴジ
→もはやキングギドラでは無い( ᵕ_ᵕ̩̩ )

そして、「GODZILLA : King Of Monsters」
→造形は紛うことなきキングギドラ。そこに関しては一切文句ありません。神々しさが完璧でしたね。


あと、ちょいと姿を見せるものは他にもありますが、とりあえずここまでで(^-^)




さぁ、今作のことも語りましょう。

いや、すんごいよ~、今作は。
これでもかというトンデモ展開。
でも、僕は今作、大好きなんだよねぇ!


まずは開き直りに近いほどのパクリの嵐(笑)
公開年が1991年ですからね。

未来の歴史を変えるため、未来からタイムワープして未来人がやってきます。そして、さらに過去に戻って、ゴジラの存在を無かったことに。
これは「Back To The Future」の影響ね。

しかも、その未来人と一緒に来るのはアンドロイド。
ここは「ターミネーター」だよ(笑)
チャック・ウイルソンらのカタコト日本語がなんとも時代を感じるけどね。


でもね、そんなこと、いいんですよ。
それを補って余りある良さが溢れてます。

まずは、音楽に伊福部昭さまが戻られたこと。
やっぱりゴジラ映画は、こうでないとね。
オープニングからめっちゃ上がります( ˘ ˘ )ウンウン


そして、特技監督は川北紘一さん。
前作の「ゴジラVSビオランテ」に続いて担当。
円谷英二亡き後、東宝特撮を支えた方です。
僕は川北さんの派手な特撮が大好き。

ラゴス島の戦いは、特に力が入っていましたね~。爆破で人が飛ぶ飛ぶ(ˆωˆ )フフフ…
そして、登場。ゴジラサウルス\(^o^)/
足のアップといい、アングルが実に素晴らしい。
「ダイナソー?」
アメリカ軍の猛攻を受けるゴジラサウルス。
この場面の特撮は本当に良いと思うなぁ。

ゴジラサウルスが放射能によりゴジラになったという説明は、とても良いかも。
また、三体のドラットが核実験でキングギドラになるのは、3つの首が独立して意志を持つKoMにも生かされていましたよね。
ただ、宇宙怪獣ではなくなってしまった……。


そして、結局は失敗するんだけど、核兵器をもってゴジラを復活させようとするくだりは、まんまKoM。
なるほど、KoMって、平成ゴジラシリーズに近いんだなぁ。ドハティ監督含め、これらを見て育った人は、きっとKoMに違和感は無いんだろうね。納得( ˘ ˘ )ウンウン


忘れちゃいけない、土屋嘉男さんの出演!
ゴジラが救世主だとして疑わない新堂会長。
土屋さん演じる新堂会長とゴジラの圧巻の見つめ合い。
そして、そこからの放射熱線一閃。
ゴジラは人間の思いなんかには目もくれません。
これこそ、ゴジラ!
友なんかではないんです( ¯−¯ )フッ


キングギドラとゴジラの戦いは、未来人の宇宙船が破壊されることでコントロールを失いキングギドラが敗れます。それが無ければゴジラ負けてたかも( °o° )
ゴジラによってギドラの首一体が千切られるのは、KoMでも描かれてましたね。


そして、登場!
メカキングギドラ\(^o^)/
このメカキングギドラがあるから、後にメカゴジラが生まれますからね。


はぁ、見所いっぱいだ!
語りたいことまだまだあるけど、お時間です(笑)
未見の方はぜひ手にして欲しいなぁ(^-^)