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ダウンタウン物語のtjZeroのレビュー・感想・評価

ダウンタウン物語(1976年製作の映画)
3.6
禁酒法時代のニューヨーク。対立するギャング団の抗争を描く。
なんと言ってもこの映画がユニークなのは、マフィア、歌手、踊り子、警察…などなどすべてのキャラクターを子どもの俳優が演じていること。
その他にも、銃撃戦がパイ投げ合戦、機関銃から飛び出すのがクリーム、クルマはべダルでこぐ駆動方式、バーの飲み物はすべてジュース…という強面のギャング物のキッズ化が徹底しており、成功している。
それでいて、それぞれの子どもたちの表情、話し方、身のこなし方などはちゃんと大人顔負けの完成度で、役にハマっている。これがデビュー作となるアラン・パーカー監督(『フェーム』、『バーディ』などの才人)がしっかりと演出している。
ミュージカル仕立てで進行し、歌声のみ大人の歌手が吹き替えているんだけど、クライマックスの大銃撃戦=パイ投げ大会が終わった後では子どもたち本来の歌声になり、無邪気な笑顔に返っていく…というエンディングもシャレている。
上映時間も93分と、彼らの身の丈サイズ。とてもキュートな作品。
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