でしょうかな

日本のいちばん長い日のでしょうかなのレビュー・感想・評価

日本のいちばん長い日(1967年製作の映画)
4.3
1945年8月15日、戦線の後退や原爆投下によりポツダム宣言受託を決断した大日本帝国。しかし、本土決戦を訴える近衛師団の若手将校が、国民に終戦を伝える天皇の玉音放送を阻止するため、クーデターに及ぶ。

75年目の終戦記念日だからこそ観ることにした作品。前半は宣言受託までの上層部の苦悩、後半はそれを受け入れられずクーデターに至る軍人たちが描かれる。
事件のことは一応知っていたが、こうして見るとかなりギリギリの綱渡りだったんだな、と。まず前半だけでもかなりグダグダというか情報伝達や意思疎通が上手く行っていないのに、一部の軍人が暴走していく後半はもうしっちゃかめっちゃか、兵隊が凄まじい勢いで壊しまくり、終息させられるのか不安になるほどだ。
本作が製作された頃には終戦から20年経っているが、まだ戦争経験者が多かったせいか俳優陣の演技は鬼気迫るものばかりで、緊張感が凄まじかった。あと、あくまで役なのに、天皇の顔や姿がハッキリ映らないのも時代性を感じて興味深かった。
戦争は人を狂わせる。
でしょうかな

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