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otomisan

otomisanの感想・評価

3.4
 見るつもりなかったのだが。たまたま古畑任三郎を見ていて、任三はゴールデンハーフのファンクラブメンバーだと聞いて、黄色いサクランボを思い出したところ、なんと翌日当の映画を流すではないか。しかも1960年3月公開とは俺の生まれる半年前であった。
 こども時分の記憶から、えろい映画を期待してたら (1)専務となぎさは一度も寝てないに違いない。(2)男連中すべて中学生未満程度で母ちゃん以外と寝る事が考えられない。(3)ミッキー安川の逮捕状は婦女暴行容疑らしいが実は未遂に違いない。(4)ストリッパーのリリーは25年後伊香保に実在したんじゃないか、そんな気がした。
 と言うわけで、えらく力の抜けた映画だ。くすぐり満載でそこそこ笑えた。と言いたいが、(1)リリー×建築士×なぎさ問題の解決は安易にすぎないか?この結果25年後、伊香保の小屋で見かけることになると思うとね。(2)宴会課長の息子×専務令嬢関係はあんな愁嘆場をこさえておいてフォローが不足でないか?せっかく、いい嫌味をぶちまけた格好なのに、蛙の子は蛙だぁね、てな扱いですますんかよ。息子よ、お嬢に「ラッキー」などと呼ばれて、ぼーっと生きてるなよ。(3)妾の娘、サヨリの活用不足。いいトリックプレイヤーの位置にいたのに。ここが軽い映画の泣き所なんだろう。
 今見ると斯くも不満たらたらであるが、公開当時、館外では警職法廃案だの安保反対だの大騒ぎが起こっているような世情なんだからパーッと笑ってお開きと言うのがいいかも、と思ったのかもしれん。
 しかし1959年のレコード大賞を風紀を損ない兼ねんというので掴み損ねた歌と同じタイトルのこの映画、みんな果たして腹の底から笑えたろうか。ケチの付いた有名曲だと承知で作った映画なわけだから、腹から笑えぬエグみを込めて本を書いたんだ、と言うのなら成功の部類かもしれん。