群青

フォレスト・ガンプ/一期一会の群青のレビュー・感想・評価

3.3
名前は知っていたけど今まで見てなかったシリーズ〜(ドラえもん風)


ええと、この作品、実は中学校の時小説を読んだことがありまして。ほとんど覚えてなかったけど確かベルリンの壁崩壊もフォレストが関わってなかったっけ?あれ?なんかと勘違い?映画になかったんだけど^^;


トム・ハンクスが知恵遅れだけど純粋な男、フォレストを演じます。
彼は激動の時代のアメリカを生きます。具体的に書くと1950年代から1990年代ですね。
戦争は終わったものの冷戦が始まり、ベトナム戦争、ケネディ暗殺、ピンポン外交(これは初めて知りました。無知って辛い\(^o^)/)を経てアメリカがどうなっていったのか。それと同時にフォレストがどうなったかを描いてます。

フォレストは無垢な存在でそこを取り巻くのがサブカルチャーとしての影響が色濃いジェニー。古き良きアメリカ、強いアメリカを体現しているダン中尉などがいます。アメリカというものをいろんな角度から見つつフォレストは翻弄されます。でも彼は翻弄されてるつもりはなくいたってマイペースというか普通に生きていきます。


何がいいかっていうと誰かを一方的に悪かった、とかこの方が良かったとは描かないんですね。何故ならフォレストという存在がいるから。彼がいるおかげで、ああいう部分もあるよねー、人生いろいろだわ、と思えるわけです。

この、いろんな人にはいろんな人生があり、それを経て肯定や否定もするかもしれないけどやっぱりおれの人生なんだよなぁー、という丸ごとひっくるめた肯定がおよそ全ての見る人を暖かく包み込んでくれます。だからこそのアカデミー賞作品賞なんだと思います。

その証拠に出てくるシーン出てくるシーン全てが不憫に思えるジェニーという存在。不完全で周りに影響されやすい彼女。小さい頃から抜け出したい、外の世界を切望していた彼女。その彼女にどうしようもなく惹かれるフォレスト。この構図だと思います。よっぽどフォレストの方が恵まれてラッキーな人生を辿っているのに彼女に惹かれる。惹かれて惹かれてどうしようもないから動くしかない、ということで走る。走る。走る。

ダメと思えるような人にも何かがある。それを肯定してくれたからこそジェニーはフォレストに救われる訳です。


なんて暖かいんだろう!

やっぱり名作には名作たる所以があるということですな!
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