カテリーナ

フォレスト・ガンプ/一期一会のカテリーナのレビュー・感想・評価

3.9
フォレスト・ガンプのテーマ曲が心を震わす

静かなピアノの旋律に乗せて白い羽根が
舞う アメリカ南部の広大な大地の空に
ゆっくりと風と遊ぶように
それはフォレスト・ガンプのように
自由だ

白い羽根はフォレストと共に旅をする
時代に翻弄されながらも
自分らしく 真っ直ぐに飛翔する
時には迷いながらも
大好きなママの教えを頼りに
正しいか間違いか
それは重要では無い
どうするべきかを考えればいい

純粋で無垢な思考は時に小さい奇跡をおこすのだ
ベトナム戦争で親友のババを助けるために走り続けた事で
沢山の戦友の命を救った

ただひとりの愛する女性のジェニー
微かに聞こえる彼女の呼ぶ声
フォレストの名前を呼ぶ声がはっきりと聞こえた時の弾かれたように
ジェニーの呼びかけに応えるフォレスト
どうしてここに彼女がいるのだ?
そんな事はどうでもいいのだ
駆け寄り抱き合うふたりに歓声が上がる

何よりフォレスト・ガンプを演じる
トム・ハンクスが素晴らしい
少し、怒ったような吊り目と
しっかりと結ばれた口元
驚いたり 怒ったりそんな感情は
顔に出さない その涼しい顔が印象的
知能指数が75と、校長先生に咎められるけれど その指数に反比例する彼の表情は
全てを受け入れて
暖かく包む

人生はチョコレートの箱
開けるまで分からない

フォレストの人生が チョコレート
のように甘くてちょっぴり苦かった
のかどうか
生きるのに少し疲れた時に
見に来ると良い

私もそうだったように
少し隙間の空いた心を
柔らかいぬくもりで埋めてくれる
彼が愛おしく感じるから







追記
今作を映画塾で町山智浩氏が批判した
内容について 確かに描かれる時代の事象に
偏りがあるのは否めないが
この作品で描かれている「愛」を
否定する事も出来ないと私は思う
何故なら それを踏まえた上で鑑賞して
はっきり気付いたからだ
それが私のレビューで描いた内容
今まで町山氏のこのような批判にいつも
教えられ、納得もしていたので
ここに記しておきたい
カテリーナ

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