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十二人の怒れる男のshinoのレビュー・感想・評価

十二人の怒れる男(1957年製作の映画)
4.0
"偏見は真実を曇らせる"

実は初のモノクロ映画!
1957年の映画…出演者でご存命の方はいるんだろうか…と少し切なくなってしまった…(´・ω・`)

一人の少年の運命は、12人の怒れる陪審員たちの手に…!
父親の殺害の容疑をかけられた少年を死刑台に送るか、無罪とするか…有罪で意見が一致するかに見えた矢先、一人の男が無罪を主張するところから始まる、密室の白熱議論劇…!というところでしょうか。

"5分で人の生死を決めて、もしそれが間違っていたら…?"

アメリカの陪審員制度の良い面とそうでない面を学ぶ教材にもなりそうな本作。
きっと低予算、撮影日数もちょっと。それでもこんなに引き込まれる映画ができるんですね!

12人それぞれのキャラクター。しっかり全員にスポットライトが当たっていて、熱弁に頷いたり、考え無しな奴にイライラしたり、はっとさせられたり、軽蔑したり…自分の中に、似た感情を発見したり…結構忙しない100分弱でした。
名探偵コナン、金田一並みの推理力がないと正しい推測にたどり着けないんじゃ??とは思いましたが、偏見を打ち払うことで見えてくる真実がきっとある。

「この人が1人で反対された。無罪とは言わず確信がないと言った。勇気ある発言だ。そしてだれかの支持にかけた。だから応じた。多分有罪だろうがもっと話を聞きたい。」

この人のように、他者の意見に耳を傾けて、曇りなき眼で物事を捉えられる人になりたいものです…(´-`)
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