great兄やん

トリコロール/赤の愛のgreat兄やんのレビュー・感想・評価

トリコロール/赤の愛(1994年製作の映画)
4.4
【一言で言うと】
「全てを包む“愛”」

[あらすじ]
女学生のヴァランティーヌが知り合った初老の元判事には、他人の電話を盗聴するという悪習があった。彼女はそれをやめさせようと、男の過去を探っていくが...。

トリコロール3部作の第3作目。

シリーズ通して一番好きかもしれない。

シリーズの最終作ということもあるのか、これまでの“愛”に関するエピソードの中でも特に“優しさ”が溢れた作品に仕上がっていました。
それに今作のミューズであるイレーヌ・ジャコブもまぁ可愛いのなんの😍...しっかしそんな彼女を電話越しでガチガチに束縛しまくるあの彼氏にはイライラしましたけど😡

それから初老の元判事を演じたジャン=ルイ・トランティニャンの存在感も抜群で、最初は無色透明のような彼の心が、ヴァランティーヌと出会ってから徐々に“色”を通わせていく様はまさしく今シリーズの要である“愛”について深く本質を捉えていたかと思います。
シリーズ通して出演している空き缶をゴミ箱に入れようとする老婦人も今作では対応が全く違い、そこでもヴァランティーヌの優しさがにじみ溢れていましたね☺️

それに今作のテーマカラーである赤もふんだんにあしらわれており、車や写真の背景、そしてラストの船の色...このラストっていうのがまさかまさかの予想外過ぎて全身鳥肌が立ちまくりでした😱

まぁ確かに賛否両論があるのは分からんでもないけど...それでもあのラストはこのシリーズを締め括るうえではあまりにも完璧なラストだったんじゃないかな🤔

とにかく“博愛”の如く全てを優しさという名の愛情をもって包み込む、シリーズ最終作にして最高なる映画でした!

青→白→そして赤と、順を追って観ていきましたが個人的には別々に観るよりも順番で観た方が断然良いです。

“自由”、“平等”、“博愛”、そしてそれらの根底に根付く“愛”。
フランスの精神を表したこの色たちは、果たして今現在における精神にしっかり定着しているのだろうか...

他人に良さが分からなくとも、自分が良いと思えばそれでいい。

それが映画の面白さっていうもんじゃん😉