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大人は判ってくれないのtetsuのレビュー・感想・評価

大人は判ってくれない(1959年製作の映画)
4.0
授業で取り上げられたり、多々、話は聞いていたものの、中々ソフトがなかったため、部室のVHSでやっと観た。

不仲な両親の元で育てられた少年ドワネルは、悪友と愚行を繰り返すいわゆる悪ガキ。彼の行動は次第にエスカレートしていき、ついには...。

タバコを吸ったり、お酒を飲んだり、盗みを実行したり、悪行を繰り返す主人公。
とはいえ、家出をした後、学校にちゃっかり行くところなど、可愛らしい部分があったり、何だか憎めないのが良かったです。笑

また、純粋無垢な笑顔で人形劇に食い入る子供たちのシーンは可愛すぎて、間違いなく本作のハイライトでしたね...。

ジャックリヴェット監督作品『パリはわれらのもの』(←もっと、シンプルな娯楽作品なかったのか。笑)を誘う両親や、頭ごなしに主人公を否定する教師など、主人公のことを"判ってくれない"大人たち。
そんな彼らに囲まれ、最終的に容赦のない状況に追い込まれてしまう主人公ですが、それでも信念を突き通したラストの行動が、もはや爽快にすら感じられる快作でした。
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