韓国史上最高規模の製作費を投じ、かつてないスケールでてつくられたSFサスペンス・アクション。
と、Allcinemaに書かれておりました。
しかしそれに見合わないUNKO OF UNKOでした。お金をかけて作ったものがダメだった時の落差は激しいですよね〜なんだこりゃあ!これはうんこだぁ!っていう衝撃ね笑
これ、まず本編が始まる前に日本用に本編までの時代背景や設定を説明してもらえます。
韓国が統一し、それが原因で中国との国境付近が不穏になったこと。
そこから特別国境隊が作られ、そのおかげで平穏が訪れたこと。
代わりに警察とは別に特別捜査隊が作られたこと。
特別捜査隊隊長の息子がさらわれたこと。遺伝子技術が発達して…うるせえ!
ごちゃごちゃうるせえ!
なんで本編の前にあらすじをわざわざ説明すんの⁉︎これじゃあ本編だけじゃ分かりにくいって言ってるようなもんじゃん!
しかもね、歴史背景説明した次でいきなり遺伝子技術が…とか言い出す。唐突!
まあ本編を観るんですよね。一見作品としての骨格はあるように思えます。謎を呼ぶ冒頭から主人公が現れ過去の謎が今の謎と関連していることがわかります。ヒロインと出会い捜査を続けつつ絆が生まれ黒幕に近づいています。正統派なストーリーです。
しかしアラが多すぎてやばい。
一番気になったのは数字。
町の区画、捜査隊のチーム、敵組織も番号や資料にも振られています。
資料2835を、とか。情報提供者4233
とか。カーチェイスの時はG20からK20へとか。743から230へ連絡。とか。パスワードっぽいのも12,3桁くらいの数字。
お前らどんだけ数字入れたいんだよ!
数字入れた方が近未来ってか⁉︎全然そうじゃねえよ!使いどころがあるだろ!かえって分かりにくいわ!
近未来と言いつつあんまりそんなことはない。建造物とか空に浮遊する何かとかし、通信のガジェットとか広告もホログラムとかあるけど、それ以外の風景は普通なんですよ。だからチープ。やばいくらいチープ。しかも町のシーンはあまりなく、銃撃戦のためか荒野とか野原の中にポツンと立つ廃屋とかがメインなので、近未来っぽさが全くない。なんのための設定笑
脚本もおかしい。冒頭、主人公パパによる息子奪還ミッションがある。場所は分かっており、とある廃屋のある部屋の中心にいる。しかしその部屋に突破する際に味方みんなで銃をぶっ放すのだが普通に息子に当たってる。パパパパン!
ええええ!!!
そりゃあんだけ四方八方から撃ったら当たるよ!そりゃあんたらの作戦が間違ってるよ!恨むなら真犯人じゃなくて自分を恨め!
そして容疑者を探すサスペンスなのに次のシーンでは部下が普通に容疑者はアイツらです。とか普通にいう。なんで分かったんだよ!バカの俺に教えてくれよ!
ヒロインは心理学者なのに次のシーンでは特殊捜査隊と一緒に普通に銃を携帯している。いや、何か挟め。何か納得できるシーンを挟め!何か挟まないとお前引っ込んでろ!ってなるじゃん!
一番はテーマ。
遺伝子やクローン、父と息子の話が繰り広げられるがどうやって主人公が葛藤と息子の死を乗り越えたかが全然伝わらない。なんか良い感じにしようと躍起だけどわっかんねえよ!
一応、主人公、ヒロイン、真犯人は過去に遺伝子というテーマで繋がっている(家族な訳ではない)し、息子のクローンに!とかなんたらかんたらと言ってはいるものの息子と自分の過去が一向につながらないまま終わる。不親切ー!
しかもアクションが普通の銃撃戦。何か真新しいものがあるわけでもなくちんたら撃ち合ってるだけ。他にいくらでも代えが効くものだった。駄作です。