えいがうるふ

トレインスポッティングのえいがうるふのレビュー・感想・評価

トレインスポッティング(1996年製作の映画)
4.8
追記:
ほぼ四半世紀を経て今大学生の子どもたちと久々に観てみたら、ウゲーとか言いつつ相当面白がっていた。終わった後も子ども同士で感想を言い合い、バカばっかじゃん!ベグビーはとくにヤバい!ユアンのカッコ良さは異常!ていうかみんなオシャレ過ぎる!音楽めっちゃ良い!などなど盛り上がっていた。
それでもなんだかんだ言って結論は「ドラッグダメ、絶対!」とのことで、意外なほどすんなり薬物乱用の恐怖啓蒙作品として受け止められていたことに世代ギャップを感じた。


2時間フル疾走系の映画の中ではかなり爽快な出来。まさに社会のクズと後ろ指指される若者のパンクな日常を凝った映像でまとめていて、非常に面白い。80〜90年代に洋楽やパンクロック、UKカルチャーにハマった者としては、世界観の全てがエモい(という言葉を敢えて使いたくなる気恥ずかしさがまさにそれ!)。

超長編PVを観る感覚で何も考えずに音と映像の絶妙な展開に身を任せる快感に乗せられそうにもなるが、今作はシビアな現実をただ刹那的に垂れ流すだけでなく、ぎりぎり説教臭さを感じさせないところで希望の持てるエンディングにつなげているところが良い。