10000lyfh

ウィッカーマンの10000lyfhのネタバレレビュー・内容・結末

ウィッカーマン(1973年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

住民全員がカルト的な宗教組織に属し、その奇妙な風習を実践し儀式にも参加するイギリスの孤島で、行方不明の少女を、警察官が単独で捜索活動。住民のコレクティヴな言動が醸し出す、不穏ながら性的でコミカルでもある曖昧なムードが続く。結局、島民全員がグルで、五月祭の生贄の条件に合う「自由意志で来島し、法を司り、童貞で、愚か者な」彼を島に呼び寄せていた、というオチ。プロットの骨格はシンプルで、製作当時でも珍しくない内容だろうが、丁寧な伏線(捜索依頼が個人宛、「壊れて」失われた前年の五月祭の写真)、印象的な美術(飛行艇、写真屋にある不気味なホルマリン漬け、ウィッカーマンの造形)、編集での「攻め」のカッティング(人物の動きや表情をじっくり見せ切らずに切替え)、70年代みで統一感あるが雑多なサントラ(UK ロック、フォーク、性的で妙な歌詞の歌、バグパイプ/アコーディオン/弦楽器/金管楽器などによるフォルクローレ風室内楽)が一体となり醸成された、独特の奇妙なムードが魅力
10000lyfh

10000lyfh