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キャバレーのtjZeroのレビュー・感想・評価

キャバレー(1986年製作の映画)
3.7
港街の場末のクラブのサックス吹きが、ヤクザの抗争に巻きこまれていく…。
ライザ・ミネリ(主演)のアメリカ製ではなく、野村宏伸の角川映画です。
や~、予想外に良かった。
監督の角川春樹氏はいかがわしい所のある人で、ムショに入ってた事もあるんだけど、本作ではそんな経緯がいい方に出ている。
彼がよく知っているのであろう、夜というか、闇の世界をうまく昇華して、大人のファンタジーに仕上げています。
キャバレー、バー、裏路地、主人公の棲み処である寂れたアパート…雰囲気づくりに味があり、ヘンな言い方だけど”品よく汚れてる”。いい意味で、日本ぽくない、邦画っぽくない。
撮り方もアップはほとんどなく、引いた画が中心で長廻しでショットを構成。それが、アドリブ演奏をじっくり聴かせる…というライヴ感、つまり題材に合っている♪
JAZZに興味がない向きにはどれだけ響くか分からないけど、ちょっとでも関心があるのなら、中古レコード店でレア盤を見つけた様なヨロコビがありますよ。
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