鎌谷ミキ

座頭市の鎌谷ミキのレビュー・感想・評価

座頭市(2003年製作の映画)
4.3
【金髪たけし座頭市のカッコよさ】

[あらすじ]
その日、訳ありの三組が同じ宿場町にやってきた。一人は金髪で朱塗りの杖を持ち、盲目の居合いの達人・座頭市。もう一組は浪人の服部源之助とその妻おしの。殿様の師範代という身分を捨てた服部は、病気を患う妻のために用心棒の職を探していた。さらにもう一組、旅芸者のおきぬとおせいの姉妹。彼女たちの三味線には人を殺めるための仕掛けが施されていた。それぞれに影を秘めた三者の皮肉な運命の糸は、町を仕切るヤクザの親分・銀蔵と大店の主人・扇屋を介してついに交錯、やがて因縁や怨恨の入り交じる壮絶な闘いが幕を開ける。

[レビュー]
やはり観ておきたかった、本作。実際は先週鑑賞したんですが『首』と比較したくて。

よく『首』を『アウトレイジ』と比較している方がいますが、こちらの雰囲気の方が近いです。罵り合戦ではないんでね。

容赦ないゴア描写はこちらでも健在(R-15)それを極端にしたのが『首』ともいえます。

こちらはテンポがある作品。農民たちが畑を耕しながらテンポを刻む。タップダンスが最もな例であるように。

博打ってどの時代でも道楽であったんだろうね。勿論、馬鹿野郎も健在ですよ。

服部源之助の浅野忠信さんは作品のキーパーソン。『首』連続参加されてるだけあって、佇まいがピシっとしてますね。所作が美しい。
だから官兵衛はギャグ担当だったのか…

千利休…じゃなかった。銀蔵の岸部一徳さんの雰囲気も作品に渋みを与えてます。
やっぱり出た!脇役の常連柄本明さん!!
この頃はたけし軍団の出演が多いですね。

私は勝新太郎さんの座頭市をあまり知らないのでそちらとの比較はできませんが、たけしさんの市はそれはそれはカッコイイ。それを観るための作品ですよね。

タップダンスがやっぱり好きですね。なんだろ、鬱憤をダンスで晴らせって感じでした😁

キタノ時代劇になったら、いろいろ新鮮でした。これを観ると『首』がより楽しめます🎵

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さて12月10日『首』日本語字幕版観てきました。
尾張弁の加瀬亮の解読です。
ホンマ、訛りまくってて。読んでもニュアンスがわからんやつもあった…愛知出身の人、鑑賞して解読してください…後は脳内ではなく字幕で漢字変換されてて見やすかったです。

原作ほぼ読んで挑んだんですが、あまりセリフが使われてない💦ということは、役者を想像しながらセリフ回しを考えたような感じ。
例えば、羽柴秀長。この人物は原作では名前ぐらいしか出てきません。となると、大森南朋さんがやるということであのようなやりとりが生まれたのかなと。黒田官兵衛のセリフも同様です。でもまだ官兵衛の方が原作にセリフあるかな。

物語の本スジは同じですね。ただ、世界線が変わってて、映画バージョンになってます。
ちなみに信長は脇役程度の扱いです(なので9割映画版セリフ)というのも、曽呂利新左衛門(木村祐一)の物語だからです。やっぱり秀吉がよく出てくる(だからたけしさんなんだろうね)
本能寺の変は映画よりももっとあっさり。あれでも膨らましたんですよ…

ここで映画オリジナルな男色パートが出てくるんですが、やっぱり表現を避けてきた某局のような作品を作らないという意志からなんでしょうかね?かなり全面的に押し出してますね。

ラストなんて、映画はそこを変えるんだって感じです。最高にブラックユーモア。変な感じになっちゃうけど、映画版の方が皮肉たっぷりで好きではあります。

2回目の方がノリがわかってめちゃくちゃ楽しめました🎵二人で信長ごっこやってます😁

さて、次のpost非常に迷う…
鎌谷ミキ

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