あやさん

タクシードライバーのあやさんのネタバレレビュー・内容・結末

タクシードライバー(1976年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

ぐえええ

歪なヒーロー像が男を圧迫して圧縮してぐちゃぐちゃにする
銃がすべての人間を黙らせる
黒人やプッシャーや娼婦に対する異常なまでの差別意識が正義の名を借りて増幅する
自分の支配下にないブロンドの女はみんな助け出して一緒に逃げ出さなければならない

「ここから出て……別のどこかでなにかをしなきゃいけない……」押し出すような青年の鬱屈した悩みにはめちゃくちゃに共感できた
今に対する潔癖なくらいの否定。今ここ、以外のどこでもいいどこかよいところでなら自分はもっと………
そして大人たちはそれに対する答えも持たないしどうしたらいいのかなんて誰も知らない。誰も答えを持たないままにとりあえず手の届く女を抱いて酒を飲んで鎖のように終わらない毎日を不眠のまま生きる。

自分というものの像がずれる。
アメリカンヒーロー、人殺しの力を持った男たち、世の中にあふれるタクシーのように狂気を秘めた男はいくらでも群衆に紛れ込んでいる。
モヒカン頭もすぐふつうのざんぎり頭に戻る。

音楽めちゃくちゃ効果的で太鼓どかんどかん鳴らされるのめちゃくちゃ不快やった
あやさん

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