彦次郎

銀座愛物語 クラブアンダルシアの彦次郎のレビュー・感想・評価

2.5
水商売の聖地といもいうべき銀座のクラブ「アンダルシア」を舞台にした男と女のドラマ。ネオン劇画の大御所倉科遼先生が原作のみならず製作総指揮を担当されています。
金のある男性が落ち着きのある女性スタッフと会話を楽しみつつも互いの思惑(男は性欲と見栄、女は金欲と独立心)が交錯する魑魅魍魎的な世界を活写。常に敬語でスタッフにも丁寧に水商売道を話すアンダルシアの男性オーナーを演じる松方弘樹の低音ボイスの癒し効果が高く寧ろこの人目当てで通ってしまいそうです。
酔客たる男性陣と対応するキャストさんたちの姿がかなりリアルですが銀座クラブオーナー奥澤健二氏監修ということもあると思われます。男性客演じる薬師寺保栄がなかなか上手く印象的でした。
枕営業を重ねながら店を新規オープンさせる女性の話に既視感を覚えましたが思い当たるのは松本清張の『黒革の手帳』に似たエピソードがあったせいでした。まあ夜の世界ではありがちな事なので只の偶然でしょう。
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