彦次郎

まなざしの長さをはかって/正しい距離の彦次郎のレビュー・感想・評価

3.2
イタリアの田舎に来た臨時の教師マラがあまりに美人なため地元の男たちが夢中になるお話。
マラを演じるヴァレンティーナ・ロドヴィーニの超絶的美貌(ジャケットを参照ください)を見れば色めき立つのは分かりますが主人公の少年はメールを勝手にのぞき見したり、自動車工のハッサンは一目見たい気持ちが高じすぎてストーカーと化す始末で日本なら大問題になりそうです。なぜかそのハッサンとマラは付き合うようになるという日本のラノベでもまだヒットしていないジャンルというか展開。なるほどオッサンと美女との恋を少年が語るラブストーリーなのかと思って鑑賞していましたが…、話も三分の二を過ぎたころからの急転直下な展開(ジャンルについてはネタバレになるので触れません)は意外性に満ちていました。個人的にはこちらをメインにした方が良かったのではとも思いますが観客を驚かせるという意図があったということでしょうか。正直、その展開に至るまでが地味というかあまり面白くないのが残念ですがヴァレンティーナ・ロドヴィーニの艶めかしい姿態を観れる眼福で満足すべきでしょう。
イタリアというと恋の国のようなイメージがありますが負の恋心みたいなものを見せつけてくれたのは斬新。自分が鑑賞したときはタイトルが『正しい距離』でしたが『まなざしの長さをはかって』よりも話に合っていたような気がしました。
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