CSでやってたので鑑賞。初見です。
なんだ、面白いじゃないですか。
今まで『オリエント急行殺人事件』（1974）と『ナイル殺人事件』（1978）の後のポワロ・シリーズは出演者のランクもどんどん落ちて、たいした作品じゃないと思っていました。
やっぱり自分で見もせず漠然と人の言うこと鵜呑みにしちゃあダメですね。反省。
確かにオールスターと言いながらも顔ぶれは地味ですが、それでもイギリス出身の渋い面々が揃っていますし、何よりクリスティのポワロ映画を観ているという充実感アリ。
原作はアガサ・クリスティの『白昼の悪魔』（原題：Evil Under the Sun）。
監督は007シリーズや『空軍大戦略』『ナバロンの嵐』のガイ・ハミルトン。
音楽は全編に渡りコール・ポーターの既成曲が使われています。
ピーター・ユスチノフは『ナイル～』のときよりポワロ役が板についてるというかノリが良くなって余裕が感じられます。
やっぱりポワロには新作みたいにアクションしたり銃を撃ったりして欲しくないですね。
その点、本作では見るからに運動能力は低そうだし、水着に着替えても泳ぐフリだけ(笑)。
共演者はベテラン勢のジェームズ・メイスンにマギー・スミス。
他に『ラストナイト・イン・ソーホー』が遺作となった元ボンド・ガールのダイアナ・リグ。
旧『猿の惑星』シリーズの“コーネリアス”ことロディ・マクドウォール。
ポワロ・シリーズからは『オリエント急行殺人事件』のコリン・ブレイクリーに『ナイル殺人事件』のジェーン・バーキンの２人が再登板、など。
本作、私はケネス・ブラナー版のオリエントやナイルよりはずいぶん楽しめました。
wikiによると『ナイル殺人事件』(1978)とはプロデューサーと脚本が同じで、ひとつ前の『クリスタル殺人事件』（1980）とはプロデューサー、監督、主要スタッフが同じ。
じゃあ『クリスタル～』も観てみなきゃ。
どうもいきなり質が低下したのは制作会社が変ったシリーズ最後の『死海殺人事件』のようですね。地中海と死海をごっちゃにして覚えていたのかもしれません。
まあ、これも自分の目で観なきゃとやかく言えませんけどね。
