藤原直樹

レオン 完全版の藤原直樹のレビュー・感想・評価

レオン 完全版(1994年製作の映画)
4.6
なんていうか、かっこよくて、かわいくて、切ない。
まず、キャスティングがいいよね。
ジャン・レノのアメリカに馴染みきれてないイタリア人って感じに天使みたいに純粋なナタリー・ポートマン、クラシック大好きなイカれた麻薬捜査官にゲイリー・オールドマン。
特にゲイリー・オールドマンの怪演が素晴らしく不気味でゾッとさせる。
「バットマン ビギンズ」なんかとは正反対の役所で驚く。
リュック・ベッソンのスタイリッシュな映像も素晴らしく、冒頭の目のクローズアップや襲撃シーンのカメラワーク等凝っている。
ワンシーンワンシーンが印象的。
緊張感のあるシークエンスを過ぎると、ちょくちょくシュールなカットを盛り込むあたりも巧い。
でもやっぱりレオンがマチルダに抱いていた愛情は父性愛だよね。
マチルダはともかく、レオンが恋愛感情を抱いていたようには思えない。
手を触れた時に動揺するレオンの表情や、目が泳いだり、硬直したり。
そういう感情の機微を読み取るとそうとしか思えない。
失いたくなくて、愛するのが怖くて、それでも守りたい人が居るのって素敵。

PS.これ観てると牛乳飲みたくなる(笑
飲むとお腹壊すけど(苦笑
藤原直樹

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