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潜水服は蝶の夢を見るのmimitakoyakiのレビュー・感想・評価

潜水服は蝶の夢を見る(2007年製作の映画)
4.0
生きるとはどういう事なのか、五体満足健康であっても、自分の中に幸せが見出せない事もあります。
逆に大きなものを失い、死がすぐ目の前に迫ってもなお生きる事を諦めず、失ったものを補うかのように精一杯自分らしく命を燃やせるのかもしれません。

主人公のジャンも素敵ですが、ジャンを愛し支えてくれる周りの人達もとても温かく、そのひとりの人に生きて欲しいという願いや愛情があったからこそ、夢や目標に向かって生きていけたのかもしれません。

過剰なお涙頂戴ではなく、ジャンのユーモアいっぱいのセリフに、人間くさい弱さや苛立ちなどの心情ものせられていて、可笑しくもあり繊細で美しくもありました。

限られた生をどう生きるのか、そんな事を考えさせられました。
また、ジャンのイマジネーションや精神的なものを表す描写がファンタジックで美しく、映像センスだけでなく、音楽も素晴らしく、バッハのピアノの旋律やトム・ウェイツの哀愁漂う声が心に残りました。
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