ホイットモア大統領

人生劇場 続・飛車角のホイットモア大統領のレビュー・感想・評価

人生劇場 続・飛車角(1963年製作の映画)
3.5
鑑賞当時は辰兄ィ追悼企画として②

「おとよが不幸だと思ったら一緒になってやってくれ。そうでなかったら帰って来て。」

前作の衝撃的なラストを引継ぐまさかの続編。

哀愁警報発動させといて、何事もなかったかのように元気な姿で出所してくる飛車角さんに草w あれだけ殺したのに懲役5年て、日本の司法はどうなってんだよ笑
しかも奥さん忘れて新しい人にベタ惚れって、羨ましいなその切替スイッチ笑

一方、前妻のおとよさんは前作の後、失意から満州に渡って馬賊の遊女となっており、こっちの方が怒涛の人生劇場。『ベン・ハー』の母娘オマージュだろうか。

そんな中、今回のポイントは飛車角さんの新たな恋仲であるお澄さん。
親分の娘にして男衆を束ねる強さに加え、身を引いてまで男を立てるだけでなく、その相手の気持ちまで慮る姿はまさに、「思い、思われ、ふり、ふられ」ですよ。

佐久間良子さんがおとよさん、お澄さんの一人二役なんですが、メンヘラなおとよさんとキャリアウーマンでお姉さん気質なお澄さんとの使い分けが女優さんだなと。

飛車角役の鶴田浩二さんが、佐久間さんの出番が少ない!と脚本家と大喧嘩したというエピソードがホントかっこよすぎて好き。カメラワークも同様にcool.

アクションも増え、よりエンタメ色が濃くなっているけど、ラストの哀愁は相変わらず濃ゆい。お澄さんと併せて哀愁のエスプレッソ・ダブル。