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真昼の決闘のLATESHOWのレビュー・感想・評価

真昼の決闘(1952年製作の映画)
4.0
「ダイ・ハード」
アラン・リックマンとブルース・ウィリスのやりとり

「西部劇の英雄気取りかね、ジョン・ウェイン君」
「俺はゲイリー・クーパーが好きなんだ」

言わずもがな
同じく孤立無援で戦う
本作の彼を指しての発言である。

悪漢が釈放され復讐に来るので
協力を願っても
あんたと奴らの問題だろ!
関わりたくないから早く出てけよ!
と昔助けてもらっておきながら恩知らずな町民達。
中には悪漢を応援するような輩までいる。
「七人の侍」の百姓達と同じような
弱く身勝手な連中である。
おそらく警察の人は
守るべき大衆のこうした身勝手さに
常日頃矛盾を憶えながら
職務を遂行しているのだろうな。
ハイリスクローリターン。
子供が一人協力を申し出るが
断った直後にチラッと見せる
弱気な顔がいいな、ゲイリー・クーパー。

駅に悪漢が到着するまでの80分、
自分が掲げた正義に則り迎え撃つか
それとも花嫁と逃げ出すか。
葛藤し続け、正午きっかり
無人の街中に一人立ち尽くす
ゲイリー・クーパーの孤独な姿。
ブリキの保安官バッジを
黙って投げ捨てるラストは
「ダーティーハリー」にも受け継がれている。

正義とは本来孤独な立ち位置だ。

デビューしたばかりの
グレイス・ケリーの麗しさ。
何故にあんな田舎町にいたんだろ...。
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