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バビロンのLATESHOWのレビュー・感想・評価

バビロン(2021年製作の映画)
3.8
映画は
みんなが望む美しきおとぎ話、あるいは
下劣でラリったロクデナシどもが
ケツを並べてひりだしたクソの肥溜めに
一滴の涙を垂らした芸術品、
よく出来た嘘でその日一日中幸せになれる合法ドラッグ、
フィルムに永遠に焼き付けられた
天使と亡霊の不滅の遺産、あるいは。

ところで映画は好きかな?

誰もが憧れ夢見ては今を生きる糧とするハリウッドの裏は
100年前から魑魅魍魎の巣窟で、
ワインスタインや差別主義者やパワハラ連中を追い出しても
キラキラ光る肥溜めに手を突っ込み
何者かになろうとする人間は後を絶たないさ。

ところで映画は好きかい?

巨大な映画の一部になりたい。
永久に続く物語と一体化したい。
人生は短く、世界は狭いから。
クソとションベンとゲロと精液と
ドラッグとアルコールと蛇毒と金に塗れ
乳首ビンビンのギンギン勃起で
光る肥溜めに一滴の涙を垂らしたい。
何者かとなった自分の
短い役割果たしフィルムに遺すまで。
最悪でも死ぬだけさ。

さてところで映画が好きなのかい?

ブラピはいつもの脱ぎたがりブラピだし、
マーゴット・ロビーは正直
ハーレイクインの延長線なキャラぽかったし、
古典や人物への悪趣味なアプローチとオマージュが
悪目立ちするしで
その他諸々含め監督の蛮勇ぶりを発揮した作品ではある。
同時に
100年前に存在した、映画を作りたいという
プリミティブで人でなしな情熱を
2023に観た者へ率直にぶつけようとする
善悪抜きのキャンセルしようがない
莫大なエネルギー。

それでも映画が好きと言いたいのかい?

あたりめぇよ。

あ っ た り め ぇ よ ❗️

蓮は泥の中に咲くのを知らねぇのかい。
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