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チャップリンの黄金狂時代のryosukeのレビュー・感想・評価

チャップリンの黄金狂時代(1925年製作の映画)
3.7
久々に再見。
風圧で小屋から吹っ飛ばされていくシーンなんて凄い運動神経だな。どうやって撮ってるんだろう。猟銃の取り合いに対して、銃口に合わせて動き回るチャップリンの身のこなしもお見事。
革靴もシチュエーションとチャップリンマジックで美味そうに見えるものだ。
ホッキョクグマの伏線ともいえない再登場、犬とのダンス、突然の馬の登場と、トンデモワールドで愉快に活躍する動物たち。
「キッド」でも夢の中で天使の羽が飛び散っていたが、本作でも枕の綿が家中に舞い散る。「新学期 操行ゼロ」「甘い生活」「ファニーとアレクサンデル」などの同様の描写の源流はここなのかもしれないな。
グレミヨンの「ある女の愛」でも引用されていたパンのダンスシーンだが、やはりその動きや表情の表現力は見事なものだな。小屋が傾くアクションの楽しさも言うまでもない。
メロドラマとドタバタコメディは絡みがそんなに無く、交互に繰り返されるだけで上手い語りという印象ではないかな。
本作では成功して名士となるチャップリンだが、やはりヒロインと再会するのは「放浪紳士チャーリー」の姿で間抜けに落下した瞬間であるというのが素敵だよな。
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