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震える舌のHKのレビュー・感想・評価

震える舌(1980年製作の映画)
4.8
三木卓原作の小説を「砂の器」「八つ墓村」などの野村芳太郎が映画化。

破傷風怖え~。とでも言いたくなる作品ではあるが、何より女の子の演技がリアルすぎたせいで、イーッって叫んでいる際ちゅうはこっちも「イタイイタイイタイイタイ」って叫んでいましたね。

しかも暗室に行ってからは、もう両親二人のやつれ具合も相まって、二人の精神状態を表しているようであった。あの両親にはとてつもなく感情移入してしまい、途中からあの女の子の容態を見るのがこっちですら辛くなるのであった。中野良子演じる女医さんの対応が紳士的なのは分かるが、あんな症状でありながらずっとあの対応を守っていると、こっちですらもうちょっと親族のことを慮れよと思ってしまうほど、ちょっと冷たくも感じてしまった。子供いないのに完全に感情移入して見ていましたね。

何より怖いのは、女の子が嫌がっていながらもそこにチューブを入れていく場面、確かに痛いのは分かるのですが、ここまで生々しく見せられるともう辛くてたまらない。ここまで刺激的な映像体験は久しぶりですね。阿鼻叫喚という言葉が一番合っている映画かもしれません。

これまでテレビで医療番組とかよく見て来たのに、この映画の治療の生々しい部分をホラー的に描いている部分にはもう良い意味で圧倒されました。

そして何より、女の子の演技、渡瀬さんと十朱さんの演技も素晴らしい。日に日にやつれていく様子をあそこまでリアルに演じたのは流石としか言いようがない。

おかしいな・・バッドエンドが好きな自分があのラストで本当に良かったと思うなんて・・・

80年代邦画の中でもトップクラスの良作であると思います。