円柱野郎

愛を読むひとの円柱野郎のネタバレレビュー・内容・結末

愛を読むひと(2008年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

序盤の逢瀬を重ねるあたりなんかは、色んな意味でヨーロッパ映画みたい。
それだけで終わったらただのイヤらしい映画になってしまうけど、ベッドの上で本を朗読させられていたということがキーとなり、後半はかなり魅せられる文芸作品という趣になってます。

ハンナ役のケイト・ウィンスレットは身体を張った演技ではあるが、微妙な表情で感情を映し出し、後半では「人生を狂わされた男」という文字を背中に背負った主人公のレイフ・ファインズが、その哀愁漂う雰囲気を上手く出してるね。
多くを語らないが何となく間で分かってしまうという演技や演出は見応えがありました。
無知が故の罪は罪であるか、「裁判長、あなたならどうしますか」の台詞が重い。
さりげないながらも哀しげな劇判も、なかなか効果的です。
円柱野郎

円柱野郎