hana

甘い生活のhanaのレビュー・感想・評価

甘い生活(1959年製作の映画)
4.0
フェデリコ・フェリーニ監督作品。
監督は、当時の女性達が好んで身に付けた派手目の装飾品からストーリーの着想を得たそう。

舞台は1950年代のローマ。上流階級が集う社交場から見える人間模様を退廃的な雰囲気で映し出す。ストーリーよりも雰囲気を楽しむ作品。

本作の主人公マルチェロは、敏腕記者なだけあってネタ探しに余念がない。社交場に足繁く通って出会う女性を次々と惚れさせて関係を持つ。罪な男と思うが、あのイケメンを目の前にすると女性は皆好きになるでしょう。

そんなプレイボーイのマルチェロが惚れる女優を演じたアニタ・エグバーグ。マリリン・モンローのようなセクシーさとチャーミングさを併せ持ちながら、時折少女のような一面を覗かせる所に魅了されました。彼女の登場シーン目当てにリピートして観たい位です。

クラブ”チャチャチャ”の豪華絢爛さとプライベートパーティーの親密さの対比が凄く良い。クラブの人々の煌びやかな装いは目で見て楽しく気持ちも上がる。対してパーティーで彼らの素の姿が見えると秘密を共有しているようでワクワクしました。

原題“La dolce vita”の音の響きが心地良くて、本作のテーマにぴったり。上流階級の人々のプライベートを覗き見しているような楽しい3時間でした。
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