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ゴジラVSデストロイアの群青のレビュー・感想・評価

ゴジラVSデストロイア(1995年製作の映画)
4.9
ゴジラの住処であるバース島が消えた…そして香港に現れたゴジラは体中が赤く光り蒸気を出しながら叫んでいた!


ゴジラシリーズ22作。
ゴジラ、死す このキャッチが書かれた映画の前売り券を持って行き鑑賞。特別好きな映画。これと54年ゴジラは自分にとって特別です。

そしてこれを最初に言いたい。

オープニングが本当に最高。

特にタイトルが出るシーンはマジで今見ても鳥肌モノ。最初の54年ゴジラのタイトルがオキシジェンデストロイヤーで消え、新しくゴジラとデストロイアの名前が。マジでかっこいいぞ!!これだけで一見の価値あり!!

登場怪獣
ゴジラ
ゴジラジュニア
デストロイア

ゴジラの着ぐるみはデスゴジラと呼ばれます。一目瞭然、赤く光ってます。光るために大量に電球をつけそこからさらに煙が出るような仕掛けも内蔵されており、着ぐるみ随一の重さを誇ります。その煙のせいで中の人は何度か死ぬ思いをしたとか。ゴジラが死ぬということが演技にも表れています。そのおかげかラストにおけるはデストロイアへの狂ったような攻撃は魂がこもっているのがわかるし、光学作画もド派手です。文字通り死力を尽くすゴジラ。切なさとかっこよさが同居しています…光っているのはゴジラ自身の原子炉のような臓器が暴走してしまったからです。終始痛々しい咆哮をします。これもまた哀愁が漂いとても好きです
というかこんなごたく関係なくかっこいい!の一言です笑 当時フィギュア買っといてよかったぁ!

ゴジラジュニアは前々作のベビー、前作のリトルの成長した姿です。いよいよゴジラに近づきつつあり凛々しい顔をしております。しかし相手がデストロイアな訳で…強すぎる相手でも必死に立ち向かうジュニア…ここも観ていて辛い。今作のキーになってます。最後まで観ましょう。

デストロイアはゴジラが最後に戦う敵。かつてゴジラを倒した唯一の兵器、オキシジェン・デストロイヤーが原因で太古の昔からひっそり生きていた生物が異常進化して生まれた存在なのです。
ゴジラを倒したオキシジェン・デストロイヤーから生まれた敵…こんな因果があるでしょうか…
デザインも強烈でゴジラの最後の相手にふさわしい存在感を放っています。このフィギュアも持ってます。めっちゃカッコいい。


ゴジラが死ぬ、という話のためラストまで重苦しい雰囲気が続くがそれがとても好き。ラストは登場人物とともにゴジラの死をただ見届ける…言葉にできない、という表現しか自分には思いつかない。
人間が生み出したゴジラが人間の勝手で消滅されるなんて…シリーズ通して成長した三枝未希のセリフが印象的。思えば彼女の物語でもありました。最初はゴジラを倒すため。ベビーと出会いゴジラが地球上で唯一の孤独な種族だということ。人間のわがままでどうにかしてもいいのだろうか。彼女の悩みもよくわかります。

そしてこの作品、オープニングも最高なのにエンディングも最高なんです。というかエンディングがシリーズで一番好き。
今までのゴジラ映画の総決算にもなっており当時劇場で見ながら、これはすごい終わり方だ…と思いました。

ゼロ年代の終わりまで自分はゴジラの最後はこれでよかった、後にあるミレニアムシリーズは蛇足、と思ってしまったほど素晴らしい最期でした。
平成vsシリーズはこれを最後にハリウッドにバトンを渡します。
しかし思いがけない出来事がありそのバトンはわずか4年後に戻ってきます笑
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