観るのは2回目だけど映画館で観るとやっぱり面白い。
しかしまあ切なすぎて辛くなっちゃう。
一辺倒にも思える笠智衆の響かないリアクションの数々は、その変わらなさゆえに後半になるとどんどん沁みてくる。大きなリアクションをとらないことがこうもエモーショナルに響くっていう面白さがある。
人間臭い話を描く一方で、あの冷静なカメラの置き方はもちろん、画面内に4〜5人登場するときの構図や人の並べ方や、画面への入退場のシステマチックさはすごい。
また、家や物から見た視点のようなカメラの置き方は人間たちを相対化するようなクールさがあるけど、真正面からとらえたバストショットになると急に人間的な会話が強調される感覚があって、その両極の行き来でできているところも楽しい。
