バナバナ

ぜんぶ、フィデルのせいのバナバナのレビュー・感想・評価

ぜんぶ、フィデルのせい(2006年製作の映画)
3.3
アンナ(7歳位か?)の父はスペイン貴族の出、母の実家もボルドーでワイナリーを営みお城の様な家に住んでいるので貴族の末裔か?
アンナ自身もパリ郊外の庭付き、お手伝いさん付きの邸宅に住み、名門ミッションスクールに通っている。
彼女のアイデンティティーは、この歳にして完全にブルジョワだ。

しかし、弁護士だった父親が、チリの民権運動の為に立ち上がり、狭いアパートに引越し。
そこにはパリに亡命中?の革命家達が入り浸り、母は人口中絶の自由推進の為、自宅でインタビューしているので、その話がアンナにも丸聞こえだ。
ブルジョアだったアンナも自然と影響を受けていく…。

アンナ役の女の子は、オーデションで大人に迎合していない子供が選ばれたそうだが、生活が訳の分からぬままに激変して怒りを感じている少女にピッタリの子だった。
アンナの学校は以前のままだし、別に両親は特別子供に革新的な考え方を吹き込んでいる訳でもないのだが、周りで遠慮なく大人が議論、討論しているのだから、自然に影響受けちゃうわな。

最後の方で、カトリックの学校の道徳の授業でアンナが出した回答を聞いて、この子、意外に曲がらず成長したんだな、と嬉しくなった。
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