mingo

ペパーミント・キャンディーのmingoのレビュー・感想・評価

4.2
個人的韓国映画ベスト3本に食い込むくらいには好きだし、イチャンドン作品全部好きだけど、懐かしさと危うさの混ざった刹那的な香りがたまらない。
イチャンドン作品の中でぶっちぎって1番好きだしコリアンニューウェーブにおいて重要作品なことは明白。オアシスやシークレットサンシャインのような演出の深みはまだ途上といった感じだが、現代から過去に遡るといった斬新な構成の妙といった演出の試みや勢いは言うまでもなく素晴らしく、光州事件をベースに国家の支配に逆らって韓国の歴史に介入して低階級層の現実を捉えようとエンタメに昇華した映画としての出来は成熟した今のイチャンドンより遥かに心に訴えかけるものがある。
チェルシーはママの味、ペパミンは希望の味。人生の儚さと悲哀の中で、一瞬の甘いキャンディが救いであり人生の味なのかもしれない。
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