あきらむ

わらの犬のあきらむのレビュー・感想・評価

わらの犬(1971年製作の映画)
4.4
偏差値が10違うと言葉での意思疎通が困難になると言われています。だから、住みわけが必要なのです。
主人公は数学者で、田舎のDQNや老害に陰湿な嫌がらせを受けます。何を言っても通じない。
……死ね!!!
最終的に、プッツン来てしまう主人公のプッツンの原因がまたいいんですよ。そこで爆発するのか!と、主人公らしさが出てます。大好きなタイプです。汗まみれ血まみれになってインテリな姿が獣のようになる様にはクラクラします。ダメ男が覚醒する話が好きな人はたまらないですよ。
目がギラギラして闘争それ自体を楽しんでいる様な……。数学をルンルンしていた情けない瞳をしてきた彼が……。
ある独特な音楽が2度劇中で使われるのですが、俺はもう止まんねーよ????殺すよ??という楽しい狂気を醸してますね。
不快感を煽る演出がよく出来ているため、恐怖と嫌悪がどんどんつもり、その分最後のカタルシスは大きい。何を言っても通じない人間、ほんと怖いし死ねばいいですよね。お互いにそう思ってるんでしょうが……。
幼妻がしっかりしていないところにも主人公の性格が出ています。学者なのに、伴侶になぜこんな女を選ぶのかとかんがえるとその底には田舎のドキュン共と似た何かを抱えてるということを示しています。
幼妻がもしもっと聡明だったら私はもっと立ち直れないダメージを受けていました。幼妻が酷い目に遭う場面、乳首が透けている場面には、何というド三品オンナだ、もっとやれ!と思っていたので……(酷い)。