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トイ・ストーリーのkoyaのレビュー・感想・評価

トイ・ストーリー(1995年製作の映画)
4.5
1995年の映画で、キャラクターは知っていても実は観ようとして、ついつい後回しにしていて未見だった有名アニメシリーズ。

2019年になって「4」が公開になるという息の長いシリーズで、『MIB』もそうですが、最初の設定がきちんとした映画は息が長いですね。
(ワイルドスピードシリーズは、ちょっと違うと思うけれど)

ルーマ・ゴッデンの『人形の家』、梨木香歩の『りかさん』を思い出す、「動き出す人形たち」の物語。
この映画も同じく「人形というのは子供に遊ばれてこそ、人形(おもちゃ)」という筋があると思います。

飾っておくのではなく、ごっこ遊びの重要性というか。
この映画は、アンディという男の子のごっこ遊びから始まりますが、かなり乱暴だな、と思っていたら、これが「いい子」で、隣の家の悪魔の子、みたいなシドの人形虐待遊びというのが、ホラー並みに怖かった・・・
シドの顔も怖かった・・・

でも、人間には破壊衝動というのもありますし、この映画がただの「良い子のいい映画」だけに終わっていないのは、人形(おもちゃ)は、大事にされるばかりではないという事実をちゃんと作り手がわかっているからだと思います。

とはいえ、結構、最後の方は観ててハラハラしてしまったり。

『りかさん』という本の中で、お祖母さんが孫に
「人形遊びをしない子は癪(しゃく)が強くなるからね」
と言います。
子供にとってごっこ遊びはとても大切なのだなぁ、とあまり人形遊びをしなかった自分の子供時代を振り返って、しみじみ。
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