滝和也

名探偵コナン 世紀末の魔術師の滝和也のレビュー・感想・評価

3.5
明智小五郎には
怪人二十面相、
ホームズには
モリアーティ教授
そしてコナンには…

好敵手 怪盗キッド参上!

「名探偵コナン 世紀末の魔術師」

名探偵コナン劇場版第三弾!パニックアクションから見立て殺人、そして好敵手と探偵ものの王道を行きますね〜コナン君は。原作者青山剛昌がまるでコナンの好敵手として描いた様なまじっく快斗から怪盗キッドが遂に登場。灰原さん、西の高校生探偵服部くんも初登場。ロシアロマノフ朝ニコライ二世の残したインペリアル・イースター・エッグの謎を追います。

う〜ん、イマイチですかね…。前半のキッドvsコナン・服部コンビのエッグ攻防戦が盛り上がりの頂点になってます。後半はスコーピオンとの対決がメインですし…。怪盗キッドは影に回りますからね。いっそ最後まで対決の図式で行くほうが面白かったのでは…。お宝争奪戦って言うのは昔の漫画の忍者モノの秘帳争奪戦から盛り上がる展開になりやすいと言われていますからね。

確かに謎を解くと言う展開ではあるのですが、ある意味インディジョーンズ的なアドベンチャー展開。後半は敵も好敵手とは呼び難いスコーピオンになっちゃいますからね…。やや物足りなさを感じます。

キッド自体を完全な敵として描くのも難しいですよね。原作者も思い入れあるキャラみたいですし。両雄相打つから手を携える東映のvsモノみたいでした…。ただ…陰ながらすぎる気も…。またラストの展開も唐突と言えば唐突。何故彼が秘宝の謎を知り、動機として動けたのかが良くわからない…。まぁ…コナンを助けたのは理由があるんですが…。

とは言え…ミステリーらしい予告状の謎解きやカラクリ屋敷のトリック、誰がスコーピオンなのかと言うフーダニットも備えていますから、エンタメとしての及第点は超えてます。キッドはまだまだ登場する劇場版があるようなので期待することにして(^^)

因みにイースターエッグは007オクトパシーにも登場しています。その際は確かファヴェルジュエッグという名前だったかな。ファヴェルジュは作者の名だったんだ…と言う気付きがありました(^^)
滝和也

滝和也