ろいろい

劇場版ポケットモンスター ミュウツーの逆襲のろいろいのレビュー・感想・評価

3.3
💠favorite line💠
"誰が生めと頼んだ?誰が作ってくれと願った?私は私を生んだ全てを恨む。だからこれは、攻撃でもなく宣戦布告でもなく、私を生んだお前達への、逆襲だ。"

🎞️catch phrase🎞️
『最強のポケモンは誰だ!?』

🎞️story&information🎞️
ポケモンマスターを目指し、修業の旅をつづけるサトシたちのもとに、一通の招待状が届いた。
しかしそれは、ミュウツーの罠であり、計画であった。
そうとも知らず、サトシたちは大荒れの海を渡ってある島を目指す――。


監督は湯山邦彦。

テレビアニメ『ポケットモンスター』の劇場版第1作。

当初の予定では物語をテレビ放映とリンクさせる展開だった。
しかし、ポケモンショックによりTV放映日程が大幅に狂ってしまったため本編とのリンクが出来なかった。
※ポケモンショック・・・テレビアニメ『ポケットモンスター』の一部視聴者が光過敏性発作等を起こし救急搬送された放送事故・事件

🎞️review🎞️✐✐✐✐✐✐
1998年に放送されたポケモン作品。

自分と言うものの存在意義・自分を生み出した人間への復讐という重い主題を抱えた作品。

『自分とは誰で、何で、何の目的に生まれたのか』という子供向けとは到底思えない内容からもわかるように、
明らかに制作陣の気合の入れ方が違う。
注がれてる熱量が違う。

【最強のポケモン】を証明するためにサトシ達と戦うミュウツー。
同様に自らの存在意義を確かめるために戦うコピーポケモン。
観ていて辛くなる。
特にコピーピカチュウがサトシのピカチュウに涙を流しながらビンタを繰り出す姿は辛過ぎる…。

そして、
"人間から教えて貰ったものでしか自らの存在意義を見出せない"哀しさ。
存在意義を証明したとしても何も残らない虚しさの先には別のものが見えてきた。

それが人間とパートナーであるはずのポケモンたちの領域。

ポケモンとトレーナーは平等だと言いつつも、
「ポケモンがトレーナーだと!?ふざけるな!」
「ポケモンなら捕まえられる筈だ!」
とトレーナーが自然に発しているセリフからもわかるように、
ミュウツーがポケモンでありながら「トレーナー」を名乗ることが許せないセリフが詰まっている。
愛でる“関係”がありつつも同じ領域に入ってほしくない“関係”が存在していることがわかる。
平等という言葉には本当の意味での"平等"や格差が内包されている"平等"もあることに気づかされた。

ただ、人間とポケモンの領域は上記止まりで、それ以上踏み込んでは無い。
子供向けアニメだからしょうがないのかもしれないけど、もう一歩踏み込んで欲しかった。

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story:dアニメストア参考
information:Wiki参考
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