ろいろい

キャラクターのろいろいのレビュー・感想・評価

キャラクター(2021年製作の映画)
2.2
💠favorite line💠
"逆にお尋ねします。僕は誰なんだ?"

🎞️catch phrase🎞️
『描いてはいけない、主人公だった――。』

🎞️story&information🎞️
漫画家として売れることを夢見る主人公・山城圭吾。
高い画力があるにも関わらず、お人好しすぎる性格ゆえにリアルな悪役キャラクターを描くことができず、万年アシスタント生活を送っていた。
ある日、住宅街の中に不思議な魅力を感じる一軒家を見つけ、ふとしたことから中に足を踏み入れてしまう。
そこで彼が目にしたのは、見るも無残な姿になり果てた4人家族……そして、彼らの前に佇む一人の男。
事件の第一発見者となった山城は、警察の取り調べに対して「犯人の顔は見ていない」と嘘をつく。
それどころか、自分だけが知っている犯人を基に殺人鬼の主人公“ダガー”を生み出し、サスペンス漫画を描き始め、漫画は異例の大ヒットをするのだが――。


監督は永井聡。

SEKAI NO OWARIのボーカル・Fukaseの俳優デビュー作。

🎞️review🎞️✐✐✐✐✐✐
2021年に上映されたサスペンス・ミステリー作品。

物語は主人公・山城圭吾が、自分の作品を完成させるところから紡がれる。
犯人は最初から描かれているため、
いかに犯人に近づくのか
犯人と主人公を取り巻く人間関係はどうなるのか
に注目すべき作品。

なのにとにかく脚本が薄い。
ちょうど後半1時間からが投げやりな展開で呆れた。

そもそも、華奢な犯人が4人相手に一挙に殺害を繰り返すなんてギャグ以外で許せる脚本ではない。
暴走族上りの刑事という設定も取って付けたかのようなものだし、
犯人と主人公の奇妙な関係が築かれていくと思いきや、特に何も無い。
犯人がサイコパスになったバックボーンがほぼ描かれていないせいで犯行動機が薄く感じるし、
いつまで経っても警察の網にも引っかからないのは不自然。
ラストで自宅に戻る主人公を止めなかった警察は「こういうラストに持っていきたい」という脚本都合で描かれているのがよくわかる。

おおよそ連続殺人を何年もするような人間は警察のプロファイリング専門家ですら手に負えない異常者かつ高知能の持ち主なのに知能性は全く感じれず、やってることが幼稚だから違和感。

どこかしら凝った演出や設定があれば良いものの、何もかもが中途半端で
キツ目に言うと脚本が"適当"過ぎる。

恐らくテーマとなっているのはタイトル通り"キャラクターとは何か?"なのだろう。
犯人が、あやふやな自我の中で、主人公の漫画で生まれた「ダガー」というキャラクターと共鳴し合って、自己を形成するということを描きたかったのだろうけど、深読みしないと読めない。

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story:amazon prime参考
information:Wiki参考
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